昨日、話をしていた時に思いだしたこと。
そのときの話題は住宅ローンでしたが。 レバレッジ、という言葉がございます。 「梃子をかける」という意味で、多くの場合、借り入れを行って、ポジションを積み増す事をいいます。もちろんそれによりエクスポージャーはあがりますので、損益のブレは大きくなります。 有名な本、天才たちの誤算 ~ドキュメント LTCM破綻~にはハーバード大のA.シュレイファーとシカゴ大のR.W.ビシュニーの言葉として、(レバレッジを大きく効かせている)アービトラージファンドは「ノイズトレーダー」が騒いで相場が適正水準から遠ざかってしまうと、転覆するリスクがあると警告した、との記述があります。そうした事態になれば「相場が思惑の逆に振れるショックに見舞われ」、大底で清算を迫られる、という記述があります。 実は多くの人が知らず知らずのうちにこのレバレッジという行為を行っています。 たとえば、融資でのレバレッジ(住宅ローン)以外にも会社の持株会(自社の株を毎月お金を積み立てて買う)もある種のビジネス・レバレッジと考えられるのですが(もし会社の業績がよくなれば給料も上がり、株価も上がる。一方業績が悪化すると給料も下がり、株価も下がって、持株会の株も損を抱える)、それで思い出した話。 ヨメは某大手銀行に勤めていたのですが、ご他聞に漏れず、2002年ごろに経営破たんしかけました。その銀行の株価はそのときを底として、その後、数年で数倍にまで株価は急上昇しました。 で、多くの従業員が持株会に入っていて、その後の株価急上昇で 「多くの人が大きな利益を得てるのじゃないの?」 と聞いたら 「そうでもないよ。」 とのこと。 理由は 「結構多くの人が、2002年前後の会社が大赤字のときに、ボーナスカットになって、住宅ローンのボーナス払いが厳しくなって、ローン支払いのために持株会から株を出して(大底で)売ってしまって、その後の戻りを享受できてないんだよね」 とのこと。 、、、、、。 すごくシュールだ。。。
by ttori
| 2007-02-18 21:12
| Market(マーケット事件簿)
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