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ひとこと。

有名なきっこのブログで取り上げられていたので、ちょっと思うこと*を。
*あ、あくまでこれば私の独り言です。

実は私の実家はこの原発建設計画がある上関・祝島の隣町になります。
私の父親は少し前に会社を定年退職後、ここいらで船を買って釣りを趣味にしてます。

個人的には原子力発電は必要かどうかはわかりません。
全ての電力を水力発電にしろとか、風力発電にできればそれに越したことはないと思います。が、(一応)営利企業が様々な条件(国の政策やコスト、将来予測)を勘案した上で、それでも原子力がもっともリーズナブルだというのであれば、それを使うことに反対することは現状難しい(完成されきった技術などない、という意味で)と思います。

ただ、その原子力発電所を自分の実家の目と鼻の先に建設する、というのはまた話が違います。
もちろん、どこかに原子力発電所を作らざるえないのもわかりますが。(ちなみに私の実家のある市には建設されて20年もたっていない大規模火力発電所もあります。中国電力の設備計画はまだきちんと調べられていません。、、、まさか右肩上がりの電力需要をつくってるとも思えませんが、、)

ネットで原子力発電の立地条件をググルと、
・広い敷地を確保できること。
・海岸または大規模河川沿いに位置することにより大量の冷却水を確保できること。
・事故の誘因となる可能性のある地震を考慮し、堅固な岩盤を有すること。
等が必要であり、東京や大阪など我が国の大都市周辺では上記の条件を完全に備えているところがなく、とりわけ大都市は河川の堆積平野に位置するため、堅固な岩盤を確保することが難しく、立地は極めて困難なのが実状です。
と書いてあります。

上記条件で、まず「広大な立地」は当てはまりません。上関は急峻な崖を後背とした猫の額みたいな土地ですし。岩盤が固いかどうかはしりませんが、海水が取水することができる、というのであれば、日本の海岸線どこでも当てはまりそうです。

結局多くの立地候補の中で、「人口が少なく、建設しやすそうな」場所を選んでます、といわれても別に違和感はありません(ちなみにこの祝島のあたりは超過疎地です。うちの近くの町は”日本一過疎の進んだ町”というありがたくない称号をいただいています from 日経新聞とかの大メディア)。日本の国策上、人口密集地近くに建設することは安全保障上ないでしょう(ちなみに安全保障上、という意味では、この上関の近くに米軍海兵隊と海上自衛隊の岩国航空基地がありますが、、、)。また、首都圏など広大な土地を購入して発電所を作ることはコスト上考えられないでしょう。個人として、今の社会が必ずしもコストとベネフィットを平等に割り振っているとは思っていません。そうしたことを勘案してもなお、辺鄙な場所に原子力発電所を建設し、その地元で切り捨てられる側の少数の生活を(成熟した民主国家日本で)無理やり押しつぶしていいとは思いません。
*そもそも反対している人たちの主な理由が漁という生活手段を奪われる、という経済面が大きいような気がします。それならば話し合いと個別保証でなんとでもなると思うんだけど、どうなんでしょうか。

今問題になっている八ッ場ダムでも、各地で反対運動が起こっているハコモノでも基本が全体主義で少数を切り捨ててきた、そのツケだと思います(あ、もちろんその手続きとか、利権問題とか無駄な税金とかもっと大きな問題がありますが。この際土木の巨大利権はまとめて切らないと国が立ち行かなくなると思いますが、どうでしょうか)。
何より、広島の原爆の記憶を持っている祝島の住人に対して、きちんとした説明をおこなってきたのか、単に計画遂行を最優先に時間を区切って法の範囲内でやっているとは思いますが、ことこうしたことは法の話ではない、と思います。もちろん営利企業ですから、コストとこの先の利益を天秤にかけて、時間を区切って遂行しなければならないことはわかります。ですが、もう少しやりようは無かったのか、ただ環境破壊という話だけでなく、この国の公共政策はなんなのか、

そしてなにより、生まれ育った実家の目と鼻の先の話なのに、これまでまるで地元の現状を知らず他人事のような捕らえ方をしていた自分に愕然としています。

【追記】いろいろ追ってみます。つじあやの「わすれないで」
by ttori | 2009-10-03 22:29 | プライベート
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小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
by ttori