<   2008年 11月 ( 7 )   > この月の画像一覧

どこまで、、

経済最前線:早くも厳冬、ビッグ3の街 米デトロイトの今
米3大自動車メーカー(ビッグ3)がそろって存続の危機に立たされている。最大手ゼネラル・モーターズ(GM)はかつてアメリカ、世界の製造業の象徴といわれ、経営破綻(はたん)すれば関連産業を含めた影響は計り知れない。
<中略>
支援に前向きな民主党にとって、誤算だったのは、GMのリック・ワゴナー会長兼最高経営責任者(CEO)らビッグ3首脳が、デトロイトから社有ジェット機でワシントンに乗りつけたことが明るみに出たことだ。もともと「なぜ自動車業界だけ救うのか」(鉄鋼業界団体幹部)といった不満がくすぶっていたところだっただけに、世論の反発が一気に強まった。
 審議の行方はビッグ3各社が提出する再建策の中身次第。大規模なリストラを盛り込まなければ、支援の実現は難しい。12月4、5日には、上下院で首脳出席が見込まれる公聴会が予定されている。だが、フォードは27億2000万ドル(約2600億円)もの損失を出した07年、ムラリー社長兼CEOに2167万ドル(約20億7000万円)の報酬を支払ったものの、見直しの意向は表明していない。巨額報酬にこだわり続ければ、救済策への世論の批判はますます高まり、審議が暗礁に乗り上げるのは必至だ。
【毎日新聞】

下記のGMのプライベートジェットの話は世界中の笑いをとっているようで、、、。

BHPビリトンの社長は「私はプライベートジェットはつかってない」といったら、株主から「マイレージがたまってそうだから、それを使っては?」と言われて株主総会で笑いが起こったとか。
ちなみに公的資金を入れてくれ!といってるフォードのCEOは「じゃあボーナスカットね。」と言われたら「そんなんやだ!」とかいってごねてるらしく、、、。

、、なんだかあんな大企業の社長とは思えない無〇さっぷりをさらけ出している気が、、。

明日から議会でのトライアル。
バカな発言して、ほんとに潰れてしまわないことを祈る、、。

------------------------------------------
マーケット、、、「戻り売り」という人が多いですが、サンクスギビングで、もどっても売る人があまりいない感。出来高は数年来の少なさ。ファクターはふらふらで、相変わらずマーケット次第。某FMに「なんだかファクターがマーケットに引っ張られている気が」といったら「ファーマ・フレンチの3ファクターモデルからいうとその議論はどうも、、。」というコメント。確かに理論的にはアルファとベータは分離しているんですけどね、、、。
[PR]
by ttori | 2008-11-30 21:01 | News

101回目の、、、

GM:がけっぷち…12月2日までに米議会へ再建策
 【ワシントン斉藤信宏】深刻な経営危機に陥っている米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)の経営破綻(はたん)が現実味を帯び始めた。GMなど米自動車大手3社(ビッグ3)は米政府・議会に緊急支援を要請しているが、議会側が設定した12月2日の期限までに大規模なリストラを盛り込んだ再建策を提示しなければ支援実現は難しい。同社取締役会が議論したとされる米連邦破産法の適用申請も、現実的な選択肢として急浮上する可能性もある。
 米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、GM取締役会は破産法申請の可能性を議論したが、現実的な解決策とは判断しなかったという。しかし、取締役の一部からとはいえ、「破産法申請を検討すべきだ」との意見が出たのは、GMの経営が「破綻寸前の危機的状況に追い込まれている表れ」(米自動車アナリスト)といえる。
 GMは当初、同じビッグ3の一角であるクライスラーとの合併交渉を進めていた。しかし秋以降、金融危機の深刻化とともに資金繰りが急速に悪化。合併交渉を中断し、米政府に「政府支援がなければ来年前半には資金が底を突く」(リック・ワゴナー会長)と低利融資などの緊急支援を要請。クライスラーやフォード・モーターとともに米議会で窮状を訴えた。米民主党は低利融資などの法案を議会に提出したが、「世論の理解を得るにはビッグ3自身が説明責任を果たすべきだ」との声が強まったため採決を見送り、12月2日までに再建計画を提出するよう求めている。議会内には「ビッグ3が将来にわたり存続できると確信できる計画でなければ支援すべきでない」と破産法の適用を容認する意見もある。経営陣の報酬カットや大胆なリストラなどの再建策を示せなければ、GMが破綻に追い込まれる可能性も否定できない
【毎日新聞】

迷走を続けるゼネラルモータース。
CEOがプライベートジェットでワシントンに乗り込んで「うちをつぶすと大変なことになるぞぉ!」と脅したまではよかったものの、議員さんに「じゃあ来年3月まで存続するのに、ワーストケースでいくらいるんだ?」と聞かれるとしどろもどろ、、、。
そもそもGMが退職者向けの債務が重いのは今に始まったことではなく、10年来言われていること。年金の運用益まで使って利益を嵩上げしていたGEのウエ〇チ会長を引き合いにだすでもなく、アメリカの経営者はこうした問題にマッタク関心がなかったとも思えない。こうした債務問題を延々と先送りしてきたツケがついに行き着くところまで逝ってしまったのが現在の姿でしょうか。ただ、議員さんに「これまで十分な技術開発や新車開発を行ってこなかった」とけちょんけちょんにたたかれましたが、十分なキャッシュフローがない中で、ない袖は振れなかった、とも思えますが。
ちなみにGMは現在年間売り上げが20兆円、バランスシートが12兆円くらい(そして6兆の債務超過!)らしいですから、3兆円の新技術開発向け政府融資が即座に実行されれば、3月くらいまではもつかなあ、ともおもえますが。

今後どうなるんでしょうか?個人的な妄想だと(あ、あくまで個人的な妄想です)、
①破綻するにしても、しないにしても大規模なリストラは避けて通れない。いずれ遅かれ早かれ大幅な人員のカットに出ると思われる
②ただ、不振の元凶GMの北米部門は全部あわせて13万人しかいない(ちなみに、今回大規模リストラを行ったシティバンクは7万人!以上リストラしてます)。GM向け貸し出しに関しては金融機関はほとんど引き当て済みでしょう。(ただ、GMACが連鎖倒産するとそれでなくとも大変な事態に陥っている金融市場に火に油かも、、、。)
③確かに自動車は裾野が広い産業ですが、そもそもその自動車自体が売れてない現状ではすでに窮地に追い込まれている部品メーカが多いと思われ、連鎖倒産が起こる恐れも。ただ、部品メーカーの方もGMの苦境は知っていますから、防衛のために多くが現金取引となっている可能性もあり意外と影響は少ないかも(CEO自身が議会の中で述べてます)。焦げ付き自体が少なければ、GMと一連托生な一部をのぞいて連鎖倒産も少ないかも。川上の鉄鋼メーカーはアメリカ企業は全滅してますし、、、。
④もしGMがチャプター11を適用して、レガシーコストを切り離し、身軽になったうえで、資本注入・新規技術開発をすると、これまで金欠だったGMがいきなり元気になって、売り上げが減っている北米で日系メーカーがさらに打撃を受ける、、とも考えられます。

ただ、GMの危機は今に始まったことではなく、それこそ10年来言われてきたこと。GMの債券が投資不適格になって長く、すでに単価が20円とかの世界になっているため、金融市場にとってすでに破綻は織り込み済み。
ターンアラウンドの大家、ウイルバー・ロス氏はGMが潰れると大変なことになる、とはおっしゃっていましたが、このかた、部品メーカーもお持ちですからポジショントークとも。

なんだかこのペースでいくとほんとに年末までに逝ってしまいそうな雰囲気です、、、。
ただ、数字の詳細をおっていくと(また、危機が長かったため、破綻がかなり織り込まれているため)、意外と影響は少ないのかもしれません。
多分一番大きいのは、”世界のGM”が潰れた、という心理的な影響でしょうか。
アメリカの製造業が競争力を失ってから長い時間がたちましたが、その終着点ともいえます。
(話がそれますが、製造業がリストラした人員をサービス業が受け、そのサービス業の最たる金融がつまずいたアメリカ産業は今後どこへ向かうのか考えておくのは、非常に大きな意味をもつと考えています。)

GMが誕生してから100年。同じ製品を作り続けて100年も生き残ったGMは、ある種「すばらしく長生きした」企業なのかもしれません。
[PR]
by ttori | 2008-11-22 22:54 | News

何をまかせていたの?

教育界に金融危機の余波、駒沢大が資産運用で損失―慶応、早稲田(3)
世界的な金融危機の余波が、日本の大学の資産運用にも暗い影を落としている。駒沢大学が金利スワップ・通貨スワップのデリバティブ(金融派生商品)取引で運用損失を計上したほか、有名大学でも損失を被っているとみられている。 デリバティブ取引で約154億円の損失を計上した駒沢大学の小林清次郎総務部長は、ブルームバーグ・ニュースの取材に対して「フランス系とドイツ系の外資系金融機関2社に運用を任せていた」と述べ、「不動産を担保にみずほ銀行から約110億円の融資を受け、運用を解消したのでこれ以上損失が増えることはない。学生、同窓生、父母の方々に不安を与えて申し訳ないと思っている」と語った。同大学では、調査委員会を設置するが、詳細は明らかにしてない。
今年に入ってからの金利スワップ市場では、5年物などで固定金利となるスワップレートが6月中旬に高水準を付けた。例えば、6月12日の円建てスワップ金利は1.78%台。その時点のスワップ取引で、さらなる金利の上昇を見込んで支払い金利を固定化した場合、現行の金利水準からは70ベーシスポイント(bp)相当の余分な金利を支払う計算になる。
11月19日(ブルームバーグ)

ここ数年、大学(あと地方公共団体)が積極運用をしている、というのはいろんなところで取り上げられていたので、昨今の状況だとこうした損が出るのは想像できますが。
他には積極運用で有名なKO大学は運用資産1000億超で200億ほどの損失だそうで。
大学基金の積極運用ではアメリカのハーバード大学基金とか有名ですけど、この大学の先生のコメントは「フランス系とドイツ系の金融機関」と「為替・金利スワップ」を昨年7月に結んだけど、「運用は任せていた」ので落ち度はない、みたいなコメント。。
、、いや、スワップで何を任せていたんでしょうか?損切タイミングか??
しかし100億のノーショナルで160億近くふっ飛ばしているのを見ると、いったいどんなスワップを結んでいたんでしょうか、、。

これが日本版バンカーストラスト事件にならないことを祈る、、。

【追記】これで”デリバティブ悪玉論”がまたぞろ出てこないか(特に損が出た大学の先生を中心に)心配です。だからデリバティブはあくまで手段でしかないんだって。
、、、この大学の方は何を目的としてたか定かではありませんが、、、、。

【追記2】空売り規制、、日経などに記事がでていたのでなんともいいませんが、今回の騒動をみて、官僚の方々がマッタク現場実務を把握せずに、規制を考えているんだなあ、というのを端的にあらわした事象だと思います。別にキャリア官僚の方の友人もいますので、彼らとて優秀で、まじめに一生懸命仕事をしているのは知っているのですが。。
、、、というか勘弁してください、、、。

【追記3】ついでに書くと、多分こうした商品を売るとき、リスクは事細かに説明を受けていると思われますが、「理解できていなかった」というのが悲しいかな本質なんだと思います(でなければこの金融機関は訴えられてると思います)。海外の大学基金は大枚払ってプロを雇ってHF並みに運用させていますが、そもそも実務から乖離が激しい日本の文系大学の方がそこまで理解できているか疑問。マーケットをはたからみていると「ここで買ってここで売ればこんだけ儲かるジャン」みたいなお気軽な考えで大金振り回す方のなんと多いことか、、、。
[PR]
by ttori | 2008-11-19 22:03 | Market(マーケット事件簿)

cd

いまさらですが、GReeeen はいいです。
旅立ち」とか、涙もんです。
(「旅立ち」のPVの女の子(黒澤はるか、という子らしいですが)眼鏡がかわいいです)

ええ。

有名なのは、ドラマ”Rookies”主題歌の「キセキ」ですが。これもいいです。


、、、最近涙腺が緩いなあ、、、。

【追記】下記で「ノーマルなE/Pなどはファクターリターンの対インデックス・ベータ値が高い」と書きましたが、そもそもそのファクターの元となる数値が信じられないのもたしか。予想配当利回りなんて、ここ数ヶ月でファクターリターンがすさまじいマイナス(もはやbpの世界どころか割の世界になってます、、、)。B/Pとか、あまりにも平均値が下がりすぎていて、そもそも「この数値はなに?」って世界になっているし。。バリュー・グロース指数は多くがB/Pなどをつかって分けますが、「そもそも今のマーケットでバリューっていったいなんなの?」ってな世界、、。

【追記】このかたが書かれていましたが、数学の天才でルネッサンスのジム・シモンズ先生のメダリオンはすでに外部投資家はいないそうで、、、。
[PR]
by ttori | 2008-11-15 17:21 | 本 / CD / TV

思いつき

毎日毎日ヘッジファンド閉鎖・解約凍結の話題に事欠きませんが、本日はついに某タ〇ーが閉鎖との噂、、、。

株空売り規制、効果は 売買細る懸念、指摘も
急落を繰り返す株式市場の安定化策として政府が強化した「空売り規制」のうち、最も影響が大きいとされる大口取引の個別の詳細が11日、初めて公表された。「心理的にも売り圧力が弱まる」とされる半面、「空売りが株価下落の主因ではない」との声も根強い。売買を細らせかねない懸念を上回る効果を上げられるのか、未知数だ。
 公表対象は、各銘柄の発行済み株式数の0.25%以上にあたる大口の空売り。東京証券取引所がホームページ上で公表したのは7日の取引分で、消費者金融や食品、不動産など延べ約150銘柄が並んだ。
 売り手は約30。ケイマン諸島に本籍がある投資ファンドや個人投資家のほか、米モルガン・スタンレー、ドイツ銀行、スイスのUBS、野村証券、大和証券SMBC、みずほ証券など大手金融グループが並んだ。
(朝日新聞 2008年11月12日0時7分)

先日から施行された新しいから売り規制。
この新しい規制は株券を借りずに空売りする”ネイキッド・ショートセル”と、発行済み株式数の0.25%以上を空売りした場合に取引所にその空売り残高を報告する二点からなります。
昨日、その後者の0.25%以上の空売り残の報告がはじまりました。

が。
このショートノーティス、どうにかなりませんかね、、。(涙)

現場では「どんなくくりで0.25%なんだ?」「発行済み株式数ってどの数字を使えばいいんだ?」「そもそもいろいろな適用除外とかいろいろありすぎてよくわからん」「どうやって報告すればいいんだ?」等々、大混乱。

あんまり詳しいことを書くとあれなので、あんまり書きませんが、普通の大量保有報告(5%以上保有で開示)は各会社ごとに報告なのですが、今回はエンティティ(ファンド)ごととか、空売り残のうちマーケット以外での空売り分は適用除外とか、いろいろ提出要件が複雑で「よーわからんから、とりあえず超えたら出しとけ!」って声も。。
確かに空売り残が大幅に減ったとのニュースもありましたので、それなりに効果はあったのかもしれませんが。

で、昨日・本日提出の空売り分を見ると、食品・消費者金融などを中心に空売り残が多い大手証券各社の東京・ロンドンエンティティ(裏はいろいろなスワップなどのヘッジポジションだと思われますが)と大手ヘッジファンド(クオンツ系のファンドが多いようですが、、、)に並んで、一部個人の名前も。特に話題は商品先物の小林洋行を空売りされた渋谷区の個人の方なんですが、この銘柄、25億しか時価総額がないので、600万円分空売りするとこの規制に引っかかることに。これくらいの空売りならちょっとアクティブにやっている個人なら簡単に引っかかりそうです。

とりあえず緊急事態なのは認めますが、事態がおちついたら当然元に戻すんですよね。
、、たのんますよ、ほんとに(涙)。

【追記】マーケット、、、ふらふら。主体的に動いているように見えず。ノーマルなE/Pなどはファクターリターンの対インデックス・ベータ値が高いため、効いているのか単にマーケットに引っ張られているのかよくわからず。某方から、景気循環の下降局面においては過去バックテストするとファクターは効かないというコメントを聞きましたが、、。マーケットは板が薄い上に一方方向に動くことが多く、一番効くのがモメンタムとリバーサルでいったりきたり、という回転率の低い大手投資家にとってはしんどい展開。一方で個人と年金は大幅な買い越し。日本の個人の底力を感じます。。

【追記2】ある本で
「会社防衛を考えて(コストの高い)エクイティ資本を蓄えた結果、本来配分すべき利益が株主資本に食われ、社員にまで回らなくなっている」というコメント。
まさにその通りだと思います。
経営者は防衛することばかりではなく、適切な財務レバレッジを使って資本コストを下げ、上がった利益を社員配分にまわす、という財務リストラと社員に報いる経営についてそろそろ考えるべきではないでしょうか、、。
[PR]
by ttori | 2008-11-12 21:59 | News

おでん

昨日は某米系投資銀行でCDOなどのクレジット・ストラクチャード商品を扱う友人と恵比寿でおでん。
この友人、昔は圧倒的に頭がよかったためか(<?)、鋭い角ばった思考の持ち主でしたが、最近は丸くなった感じ。彼は大卒と同時にこの投資銀行の不動産関連部門でばりばり働き、数年前に話題になる前のCDOの部門に異動した、ある意味稀有なキャリアの持ち主。
話題はお互いの近況報告、仕事の話、マーケットの話、転職マーケットの話、そして健康の話(笑)。

「通風まじやばいっす」とまだ30にもなってないのに、すでに通風もちの友人。
実をいうと私もここ数ヶ月足首がいたくて、、、。<あほ

お互いプロ同士、面白い話ができました。
(内容は、、やっぱりやばすぎてかけません(笑)。)

------------------------------------------------------------
Foo Fighters " Next Year"。
昔スカパーのFOXチャンネルでやっていた、「エド ~ボーリング弁護士~」のオープニングテーマ。結構好きな番組だったんですが、あっという間に打ち切り。
しかしスカパーのF〇Xチャンネルはひどい。フレンズも中途半端で打ち切るし、、、。
(あ、決してエドはるみの番組をやっていたからではありません。)<あほ
[PR]
by ttori | 2008-11-07 21:10 | プライベート

名著

f0005681_7462562.jpg大暴落1929 (NIKKEI BP CLASSICS)
ジョン・K・ガルブレイス (著), 村井 章子 (翻訳)

一言で言うと、「すばらしい」です。オビに”バブル崩壊、株価暴落のあとに必ず読まれる、恐慌論の名著”で、まさにその通り、という感じ。

1929年に起こった株価の大暴落と、それに続く大恐慌について何がおこったか丹念に、たんたんと追った本。本人は「予測はしない。事実を記述しただけ」と書いてますが、まさに事実がいろいろな事を暗示させています。

この時代起こったこと。
まず土地投機。フロリダの土地でバブルが起こり、居住に適さない土地、”都市郊外”といいながら都市から相当離れた土地、さらには「新興都市から1キロ」と表示されていた土地はそんな新興都市などなかったなど。こうしたところまでただ”フロリダの土地”として、転売目的でひたすら買いあさられ、最後は小額で土地を買える権利の取引が始まりバブル崩壊。
この後投機マネーは株式へ向かいます。そして出てきたのが「投資信託」。本著ではそのなかでのちのちまでゴールドマンの資産運用業への参入を躊躇させた、ゴールドマン・サックス・トレーディングについて取り上げられています。この時代の投資信託はどちらかというと今のHFに近く、社債や優先株を発行し、レバレッジをかけて株式などで運用していた存在で、その投信自身が上場し、さらに運用資産に別の投信を組み入れて強烈にレバレッジをかけていたものもあったそうで、右肩上がりの相場の中、”世紀の大発明”ともてはやされます。
株価が高騰し始めると信用が拡大、ブローカーズローンが急速に拡大、だれもかれもが株式市場に注目するようになります。
そして暴落。このとき、なにかきっかけがあったわけではなかったそうです。

その後何がおこったか。
日々大量な売買を繰り返し、情報配信が遅れ、ブローカーズローンでレバレッジをかけていた投資家は追証に追いまくられ、ひたすら投売りがでます。
途中、シティやチェース、JPモルガンなど著名な銀行家が買い支えに入りますが、ほとんど効果を見せず、さらにその後空売り規制などが導入され、投機家といわれる人がつるし上げられます。
1929年9月に452ドルであったタイムズ平均指数は11月には224ドルまで下げ、ここで一度底を打ちますが、32年7月に底を打った時には58ドル!になっています。
そして”世紀の発明”ともてはやされた投資信託はそのレバレッジのためにGSTは100ドルを超えていた株価は1ドル程度まで下落。あわせて商品市況も暴落。

本書では”どうしてこうなったのか”についていくつかかかれています(あくまで株は実体経済をあらわしており実体経済が急速に鈍化していた、インフレを警戒する中央銀行がデフレ対策に後手にまわった、大量のレバレッジ資金が国内外から流入し過剰流動性が発生した等)が、個人的はそのなかの一つ、「時代の空気」というのが一番重要なんでは、とも思います。「となりの人が大儲けしたらしい、俺も一口、、、」ってやつですね。

そして最後の一文。「事態が悪化していると知りながら、人はあの言葉を口にするのだ - 状況は基本的に健全である、と」。とても1955年!に書かれた本とは思えません。

歴史は繰り返す。一度目は悲劇として、二度目は喜劇として。
まさにそんな感じです。

【追記】WINDING ROAD  絢香×コブクロ
「曲がりくねった道の先に 待っているいくつもの小さな光
まだ遠くて見えなくても 一歩ずつ ただそれだけを信じてゆこう」
[PR]
by ttori | 2008-11-02 07:39 | 本 / CD / TV



小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
by ttori

カテゴリ

全体
プロフィール
本 / CD / TV
プライベート
Market(マーケット事件簿)
News
CM一考

以前の記事

お気に入りブログ

メモ帳

検索

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧