カテゴリ:Market(マーケット事件簿)( 84 )

ショック!

虎年の獅子座さんがご退職 / HP更新停止だそうで、、。
新しいところでも益々のご活躍(?)を願って。

ある種マーケットの事件なので、、、。
[PR]
by ttori | 2008-12-15 21:09 | Market(マーケット事件簿)

何をまかせていたの?

教育界に金融危機の余波、駒沢大が資産運用で損失―慶応、早稲田(3)
世界的な金融危機の余波が、日本の大学の資産運用にも暗い影を落としている。駒沢大学が金利スワップ・通貨スワップのデリバティブ(金融派生商品)取引で運用損失を計上したほか、有名大学でも損失を被っているとみられている。 デリバティブ取引で約154億円の損失を計上した駒沢大学の小林清次郎総務部長は、ブルームバーグ・ニュースの取材に対して「フランス系とドイツ系の外資系金融機関2社に運用を任せていた」と述べ、「不動産を担保にみずほ銀行から約110億円の融資を受け、運用を解消したのでこれ以上損失が増えることはない。学生、同窓生、父母の方々に不安を与えて申し訳ないと思っている」と語った。同大学では、調査委員会を設置するが、詳細は明らかにしてない。
今年に入ってからの金利スワップ市場では、5年物などで固定金利となるスワップレートが6月中旬に高水準を付けた。例えば、6月12日の円建てスワップ金利は1.78%台。その時点のスワップ取引で、さらなる金利の上昇を見込んで支払い金利を固定化した場合、現行の金利水準からは70ベーシスポイント(bp)相当の余分な金利を支払う計算になる。
11月19日(ブルームバーグ)

ここ数年、大学(あと地方公共団体)が積極運用をしている、というのはいろんなところで取り上げられていたので、昨今の状況だとこうした損が出るのは想像できますが。
他には積極運用で有名なKO大学は運用資産1000億超で200億ほどの損失だそうで。
大学基金の積極運用ではアメリカのハーバード大学基金とか有名ですけど、この大学の先生のコメントは「フランス系とドイツ系の金融機関」と「為替・金利スワップ」を昨年7月に結んだけど、「運用は任せていた」ので落ち度はない、みたいなコメント。。
、、いや、スワップで何を任せていたんでしょうか?損切タイミングか??
しかし100億のノーショナルで160億近くふっ飛ばしているのを見ると、いったいどんなスワップを結んでいたんでしょうか、、。

これが日本版バンカーストラスト事件にならないことを祈る、、。

【追記】これで”デリバティブ悪玉論”がまたぞろ出てこないか(特に損が出た大学の先生を中心に)心配です。だからデリバティブはあくまで手段でしかないんだって。
、、、この大学の方は何を目的としてたか定かではありませんが、、、、。

【追記2】空売り規制、、日経などに記事がでていたのでなんともいいませんが、今回の騒動をみて、官僚の方々がマッタク現場実務を把握せずに、規制を考えているんだなあ、というのを端的にあらわした事象だと思います。別にキャリア官僚の方の友人もいますので、彼らとて優秀で、まじめに一生懸命仕事をしているのは知っているのですが。。
、、、というか勘弁してください、、、。

【追記3】ついでに書くと、多分こうした商品を売るとき、リスクは事細かに説明を受けていると思われますが、「理解できていなかった」というのが悲しいかな本質なんだと思います(でなければこの金融機関は訴えられてると思います)。海外の大学基金は大枚払ってプロを雇ってHF並みに運用させていますが、そもそも実務から乖離が激しい日本の文系大学の方がそこまで理解できているか疑問。マーケットをはたからみていると「ここで買ってここで売ればこんだけ儲かるジャン」みたいなお気軽な考えで大金振り回す方のなんと多いことか、、、。
[PR]
by ttori | 2008-11-19 22:03 | Market(マーケット事件簿)

スクイーズ(追記しました1,2)

さて問題。
昨日段階で世界で一番価値があると思われている(=株式時価総額が最大)の企業はどこでしょう?
電機の王様GE?原油の覇者エクソン・モービル?世界の金融を支配するJPモルガン?中国の金融大手中国工商銀行?
正解は、、、、








ドイツのVW(フォルクスワーゲン)です。

え?意外だって?そら私もびっくりです。

独VW株が急騰=時価総額で瞬間世界一に
フランクフルト市場で、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)株が急騰している。筆頭株主の独高級スポーツ車メーカー、ポルシェが26日、出資比率を75%にまで引き上げる意向を示したことで、下落を見込んで空売りを仕掛けていた投機筋がパニック買いを入れたもようだ。
 VWの株価は週明け27日、前週末の210.85ユーロから520.00ユーロに急騰。28日には一時1005.01ユーロの高値をつけ、時価総額は約3000億ユーロ(35兆7000億円)と、世界1位の米石油大手エクソンモービルを上回った。
(2008/10/29-01:13)【フランクフルト28日時事】
f0005681_20215125.jpg

VW株価はこれまで200ユーロ前後で推移していましたが、大株主のポルシェが持ち株比率を引き上げることを表明、もともと州政府とポルシェでほとんどの株をおさえているため流動性がない中、ショート筋が踏み上げられた格好。

VWのショートポジション(デリバティブでエクスポージャーをもっていたところもあるらしいですが)で数個のHFが飛んだとか(WSJでは影響が出たHFはグリーンライト・キャピタル、SACキャピタル、グレンビュー・キャピタル、マーシャル・ウェイス、タイガー・アジア、ペリー・キャピタル、ハイサイド・キャピタルだそうで、、、)、HFのプライムブローカーのGSやモルスタが巨大な損失をこうむったとか、別の機関は「うちにはポジションはない」と声明出したりして(ソジェン)、噂が乱れ飛んでいます。
どちらにしても昨日段階で数兆円の損失が発生した模様。

、、、しかしすごいっすねー、、、。
元々VWは議決権がない種類株を発行していて、普通株・種類株でのペアトレードネタとしてよく出てきた銘柄。しかし普通株はここんところ大株主の買い増しの噂でファンダメンタルとは関係なく乱高下してきたそうで。。。
ほんま日々いろいろ起きますなあ、、、。

【追記】ご参考までに上に書いた、VWの普通株と優先株の値動きを見てやると
f0005681_21323962.jpg

リーマンショックのあった9月18日以降別世界に逝ってしまっているのがわかります(笑)。多分踏み上げられたのはこうしたペアトレード(普通株ショート・優先株ロング)をしていた連中かと。
ちなみにこのようなレラティブ・バリューに着目したロング・ショート・ペアトレードは、時々「ブルドーザーの前でコインを拾っている」トレードだといわれたりしますけど、、、。

【追記2】東京株マーケット、、底打ち?TOPIXフリーフロート入れ替えとかいろいろありましたが、本日はシクリカルバリューが爆発。これまで売り込まれていた商社・海運・機械など猛烈な切り替えし。ファクターでいうとE/Pが猛烈に効いたイメージ。個人的に最近みていたCDSスプレッド・ファクターはきれいにマイナス(CDSスプレッド大をショート、スプレッド小をロング)になっていましたので、これまでのリスク回避の流れが逆噴射した感。みなさん一息ついたんですかね。

【追記2】どうも上記の動きは「ショートセルの規制強化が原因ではないか?」との声。0.25%で名前入りで公開って、、、。手の内(ポジション)を全て公開してしまうようなもんですから、、。さらに大手金融機関だと、他のところにも影響がでるやも、、。(「うちの株を空売りしてるなんてけしからん!!融資をつきかえしてやる!!!!」みたいな。。)
[PR]
by ttori | 2008-10-29 20:32 | Market(マーケット事件簿)

なんだか

大変なことになってますけど、、、。

マーケットの近くでみていると、「なんでこんなに下がらなあかん」って感じでしょうか。
日経で10%近く下げていますが、原因はマーケットリクイディティ(出来高)が極端に減っていること。本日東証一部ではこれだけ下落したにもかかわらず、2兆4千億しかできてません。
まさに真空地帯を急落している感。

「だれが売ってるの?」とよく聞かれるのですが、これといって主体が見えず。もちろん資金繰りに苦しむ海外の投資家や、ショートが振れずに苦しんでいる(そして大きなマーケットではいまだショート規制が緩い)ロングショートファンド、徐々に資金流失して解約に苦しむ投資信託、大幅な減損で投売りせざる得ない銀行や生保、そして大損を抱えて追証に苦しむ個人投資家など想定される売り手はわんさかいますが、、。

そういや、ショート規制をしたら、CB発行で買い手が現れず(CBの主な買い手はボラトレードを行うヘッジファンド)プライマリーが干上がってしまった、という話も。

、、、そろそろ止まってもらえませんかねえ(涙)。まだ水曜日なんですけど、、、。
[PR]
by ttori | 2008-10-08 21:12 | Market(マーケット事件簿)

しかし

ここんとこほんと毎日何かおこりますね、、、。
世界中の金融機関ってどんだけ潰れる&国有化されれば気が済むんでしょうか。。
しかもアメリカ議会、否決って。火に油そそいでどうする。

東京マーケットは各所でいろんなゆがみがでてまして、株だと先物と現物がえらい乖離していたり、バリューが叩き売られたり。

まあ突き詰めればすべて金詰りなためなんですけど。

しばらくしんどい日々が続きそうです、、、。

【追記】しかし、日々いろいろな金融機関の危機が伝えられて、みなさん世界の金融機関ツウ(?)になってしまってるんではないかと。これまで、普通の方はシティとかなら知ってる、ちょっとしたOL(?)ならゴールドマン、モルガンスタンレー、メリル、少し詳しくてJPモルガン、リーマン、一人くらい知り合いがいそうなUBS、ドイチェ、HSBC、バークレイズってとこでしたが、フォルティス、ワコビアまで出てきて、さらにはワシントンミューチュアル、デクシアなんて知ってる方は金融機関関係者でもかなりマニアな方くらいだったでしょうに。。
[PR]
by ttori | 2008-09-30 22:09 | Market(マーケット事件簿)

やっぱり

というべきか、なんというべきか、
各市場で大量のフェールがおきているとのこと。
株・債券・デリバティブ等々。

「株は大丈夫じゃない?」とお思いのあなた。
実は東証で売買してもフェール(株券の受け渡し決済不能)は起こるのですよ。
しかも証券取引所で売買すると、相手(売り手、買い手)が見えないのでたちが悪い。
決済当日になって「ダメでした、、」といわれるのです。

東証がこの状態ですから、OTCものの商品(スワップやらCDS等々)なんぞ目も当てられない状態でしょう。。。

そらカウンターパーティリスクがはね飛んで、モルガンスタンレーすら大変な状態になりますわな。

こういう場合、資金の出し手(日本だとメガバンクとか、系統金融とか)は強いですわな。

ああ、月曜日が怖い、、、。
[PR]
by ttori | 2008-09-20 18:31 | Market(マーケット事件簿)

絶句

前の休みのときはベアの破綻騒動でしたが、、、。


、、、、前より数倍悪いんですけど、、、、。



、、、、言葉もありません、、、、。



リーマンが破綻(チャプター11)、メリルはバンカメに救済買収され、AIGが資金繰り悪化で株価急落、、、
数年前(というより半年前すら)ではとても考えられない事態になってまいりました、、、。
つーか、AIGがつぶれるような事態になったときにはとんでもないときだとおもってましたが、、。
、、、ほんと言葉もありません、、、。

【追記】しかしどうしてこうなったのだろう、と考えると、一つは無理なエクスポージャーの拡大ということに尽きる、と思います。いろいろな方が言及されていますが、グラス・スティーガル法の改正に伴い、巨大な預金というキャッシュフロー・レバレッジをもつ商業銀行(シティやBOA、JPモルガンなど)に比べて、短期の資金繰りを市場にたよってレバレッジをかけている投資銀行が商業銀行に商圏を侵食され、利益を上げるにはレバレッジをより高める方向に進み、いずれクレジットサイクルにつかまって苦境に陥る、という指摘は前々からされてました。でもまさか投資銀行大手五行のうち、モルガン・スタンレーとゴールドマンサックス以外のメリル、リーマン、ベアーがなくなってしまうとは、思いもしませんでした、、、。
一部の方が指摘されていましたが、コーポレート(無担保取引)は王様の取引、アセット(有担保)は奴隷の取引、といわれます。アセットがらみの取引は、コーポレートの様な信頼ベースでの無担保取引とは違い、プライス次第でいくらでも市場が取れるため、アセットがらみの取引は後発組みが先行して利益を上げやすい。ところが、アセットそのものがバブルになりやすく、クレジットサイクルの最後でアセットそのもののバブルが弾け、後発組を破綻に追いやる、と。これは資金ベースが弱く、コーポレートカバレッジが弱かった日本の旧長銀など、不動産に傾斜して破綻したとマッタク同じ構造かと。最終的にコーポレートに強いモルガンとゴールドマンしか生き延びれなかったのは重いです。これで世界中を見回して、純粋投資銀行と呼べるのは片手くらいしか残ってなくなりましたね、、。

【追記】しかし10chの古〇一郎はどうにかならないのですかね、、、。マッタク不勉強&意味不明なコメントを臆面もなく言う上に、質問も(日本語として)意味不明。日本語能力が明らかに不足している人をいつまで使うのでしょうか。いつもはトンデモ系だとおもわれている木〇某氏がとってもまともで、大人にみえてしまうのはどうかとおもいますけど、、。
[PR]
by ttori | 2008-09-16 18:02 | Market(マーケット事件簿)

またか、、。

まあ、やはり書かざるえないので書きます。

昨日のエントリーで
>ファクターはマッタク効かず、基本的なバリューファクター(E/P、B/P)とかはむしろ大幅マイナス。資金が流失している、という話はあまり聞かないのですが、これだけ手ひどくやられると萎えます。
と書きましたが、今日はその倍ひどいイメージ。
バリューがここ数週間リターンが悪化しているのは結構多くの方が指摘されていましたが、今日はいつもの数倍悪かった印象です。

昨年の8月を彷彿とさせる、指数ベースではあまり動いていないのに、中身は強烈に歪んでいた一日でした。特にE/Pなどはきれいに右肩下がりで下がっていましたので、だれかが前場かけてポジションを閉じに行っていた印象です。

「海外ファンドのアンワインド?」という声も聞きましたが、バリューが悪化しているのは先週から、特に海外がレイバーデイで休みの昨日もひどかったですから(休日出勤してんのかな?)かなり切羽詰っている感じがします。

原因はなんだろうか?と考えていますと、過去エントリー(8月9日”スポーツの夏”)で
>なんとなくバリュエーションが信用できない&今の割安バリューはシクリカルピークなのでは?という話や、原油が下落して世界的にファクターリターンが混乱している、という話、さらにはヘッジファンドの大きなドローダウン(損失)の話(金融ショート・原油ロングでの損失)などなど、、。
と書きましたが、シクリカルなピークだと、今後最も業績が悪化するセクターがもっとも業績がよくて、株価が割安に見えてしまう、バリュートラップにはまってしまっている&エネルギー・資源ロング組みの巨大ドローダウンの影響かなと。
直近のニュースフローを見ると、大手ファンドのオスプレイ・マネジメントが巨額なロスを出してファンド閉鎖とのことで。ただ、昨年ほどレバレッジがかかっているとも思えない現状、さらに昨年は大手ファンドの多くが同じようなポジションを取っていたといわれますが、多くのファンドは昨年の教訓を生かして、ベットしているファクターを分散してきているはず。実際にルネッサンスやAQRのポジションに相違が出ていると指摘されている現状、この惨状は奇異に感じます。(もちろんあまりにも出来高が少ないので余計にインパクトがかかっている可能性もありますけど、、)

当然この動きがどこまで続くか、ですが、まだ水曜日。木・金曜日が残っている、というのはきが重いです。
[PR]
by ttori | 2008-09-03 21:56 | Market(マーケット事件簿)

原油論争(順次追記してます、、)

NY原油、141ドル台 連日の最高値更新
27日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、指標となる米国産標準油種(WTI)8月渡しが通常取引前の時間外取引で、1バレル=141・71ドルまで急上昇、26日につけた最高値(140・39ドル)を更新した。
 米国、東京に続き、アジア、欧州の株式市場が下落したため、原油など商品市場への資金逃避が加速。主要通貨に対するドル安傾向を材料に、ドル建てで取引される原油の割安感が増し、一気に買い進まれた。
 市場関係者は「26日の相場急騰についていけなかった長期資金が流入した」と話した。
【ニューヨーク:6月27日共同】

原油高騰についてこちら(吉岡家一同おとうさんのブログ)経由でこちら(日々一考(ver2.0))で面白い議論があったのでリンク。

クルーグマン教授とカルボ教授の原油価格高騰の原因についての議論ですが、個人的にはどっちかというとカルボ教授の見方に賛成です。原油やコモディティが最終的には需要と供給の一致点で価格がつきます。この場合の需要は単純な消費だけでなく、在庫投資も含みます。

ヘッジファンドや年金によるコモディティ投資ですが、ヘッジファンド等は最終需要者ではないため、どこかの時点で買った原油を必ず売ることになります。つまり、あくまで流動性の供給者でしかないと思います。一方で機関投資家・年金基金などはもっと長期での投資となります。これは個人的には”ウォールストリートのガスタンク”の在庫投資と捕らえています。年金基金や銀行は”先物”という、物流上のコストの安い金融商品をつかって、不動産や森林といった、実物のアセットに投資している、と考えればわかりやすいと思います。
そして、”じゃあなんでコモディティに投資するの?”というのは、たぶん”新しいアセットクラスで資産分散ができて、資産のリスク/リターンが改善するから”というのが答えだと思います。でもこの答えだと、多分議論がすれ違いがちになるんでしょうね。さらに上記のサイトの議論にありましたが、多くの”金融機関”のリスクプレミアムは現物資産の需要者に比べて比較的小さい(規模が大きいため、リスクを取れる)と考えられます。

じゃあこの在庫投資はどれくらい影響があるのか?

世界の原油消費量はここによると、2005年で8245万バレル/日。年間で約300億バレル。一バレル100ドルとすると、約3兆ドル(315兆円!)です。世界の機関投資家・年金基金の資産残高は少なく見積もっても5兆ドルはくだらないと思います。今週のエコノミストかなにかに書いてありましたが、現在年金の1%程度しかコモディティに投資してないと考えると、たとえば500億ドルがコモディティに振り向けられて、そのうち20%が原油だとすると、100億ドル。バレル換算で1億バレル(1バレル100ドル)の在庫投資となります。で、例えば現在のヘッジファンドの残高が約1兆ドルだといわれています。現在のヘッジファンドの多くが機関投資家や年金基金からお金を預かっていると考えると、世界の機関投資家・年金基金がみんなでヘッジファンド向けなみにコモディティに投資すると、ヘッジファンドの預かり資産のざっくり30%が年金のお金だと考えると3000億ドル。同じくらい投資すると原油はさらに500億ドル(5億バレル)投資されることになります。

一方で、現在原油高騰の一つの原因とされている中国の石油消費は昨年3億4000万トン、前年比6.3%増だということは、昨年の中国の原油の消費の伸びは2000万トン、1トンあたり7.5バレルとすると一年で1億5000万バレル!の増加。こっちの方がはるかに影響が大きそうです。

ただ、上記に書きましたが、現在世界の原油がWTIといった”先物”のリンクで価格決定されているとのことで(実際はどうなんでしょうか?)、”先物”という”単なる金融派生商品”が、現物の価格を振り回している、尻尾が体を振り回している印象があります。さらに、上記のようにもし年金基金等がその資金をコモディティに向けたとき、かれらは”現物の”在庫投資ができないため、相対的に規模の小さいな”先物”に集中しがちとなります。
先物の規模を見てみると、一般にWTI原油と呼ばれる、ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油はテキサス州を中心に産出される軽質油でニューヨーク商業取引所(NYMEX)においてNYMEX Light Sweet Crudeとして先物が取引されています。
CFTCのサイトからその先物の建玉残を見ると、6月17日現在で13億3500万バレル分の先物が建っています。金額にして1335億ドル(1バレル100ドル)(13兆円)。投資銀行やHF、年金基金等のお金だと思われる、ノンコマースの建玉は約2億バレルです。この市場規模だと、10億ドル程度の資金流入で大きく動くこと間違いなしです。つまり、大手の機関投資家・年金基金(そこそこの機関投資家・年金基金だと100億~200億ドル程度の資金がある)が少しでもコモディティに投資しようもんなら、大きく価格を動かしてしまうこと考えられます。そして、本来
Pf = (i + Sc +1)P
(Pf : 先物価格、 i :金利、 Sc:ストレージコスト、P:原油価格)
という式のはずが、
Pf / ( i + Sc + 1) = P
となり、さらに将来の期待リターンから先物価格が現物から乖離してしまい、それが現物価格に反映されて、、、というポジティブフィードバックが生じているような気がします。
つまり、
Pf = (i + Sc + 1 + RP ) P
( Pf / (1 + Sc + i + RP ) = P もしくは  (Pf - P) / P = Sc + i + RP )
(RP:ここでは将来の需要期待:リスクプレミアム、、なのか??:上記リンク先では、iを単純な金利ではなく、リスクプレミアムを含んだ数字としています)
として考えると、リスクプレミアムの縮小が価格を押し上げる、、ということになります。
【追記】じゃあなんでリスクプレミアムなんて項目が入ってくるのか?通常、先物は現物の流動性があれば即座にアーブが働きますが、WTIは現物の産出は一日100万バレル以下。現物はどれだけ見積もっても年間4億バレル以下しかありません。つまり、少なく見積もっても建玉の10億バレル分はオープンポジション、もしくはプロキシヘッジ(代替ヘッジ)分だと思われます。プロキシヘッジということは、裏にWTIにリンクした原油が相当数ある、、と考えられます。つまり、先物が”現物”から乖離しているがために、現物価格から乖離する余地があり、リスクプレミアムが入り込む余地がある、、と考えます。

そして、リスクプレミアムの縮小が”先物を通じた在庫投資”を積み上げさせる、そして需給の乱れを起こして先物価格を押し上げる、、、ということではないでしょうか。

、、、まさにこれはバブルのスキームなんですけどね、、、。

あ、これはあくまで個人的な見解です。まったく脈略ありません。為念。
【追記】そして、その在庫投資をはきだすのはリスクプレミアムの上昇、つまり金利の上昇や不況等での需要の後退といったものが考えられます。そうなると、逆回転を始めることになります。ただ、上記にもかきましたが、こうした先物等よりも、中国といった新興国の実需の影響のほうがはるかにでかい、と思われます。また、上記のような”先物から現物へのフィードバック”に関しても、グルーグマン教授は否定しています。

【追記2】もちろん、この話題は”卵が先か、鶏が先か”議論だと思います。現在多くのコモディティが上昇していますので、”それを見越して”先物が上昇しているとも思います。なんせ、上記は原油のことを書きましたが、先物のない鉄鉱石やら石炭やらが2倍になったりしてますしね。
[PR]
by ttori | 2008-06-27 21:22 | Market(マーケット事件簿)

デフレ脱却?

初めの”しごとのことはあんまり書かない”はどこへ、、、。

債券急落、株高や利下げ観測後退で投げ売り―先物一時取引停止
債券相場は急落(利回りは上昇)。米金融危機懸念の後退、日経平均株価の反発、消費者物価指数(CPI)などを受けて、日銀の利下げ観測が消失したことを背景に、投げ売りや損失覚悟の売りが膨らんだ。東京証券取引所では、先物中心限月の下げ幅が2円を超えたため、サーキットブレーカーを発動、取引を一時停止した。2008年1月15日にサーキットブレーカー制度が開始されて以来、発動は初めて。
【ブルームバーグ 4月25日】

いやー、びっくりしました。債券先物にサーキットブレーカーがあるとは初めて知りました。(ちなみに私は株屋ですので、、、。2円で15分停止、3円でストップ高安だそうです)
いろいろ聞いたのですが、銀行が中期のところを現物売ってるとか、スワップの払いを積み上げてるとか、CTAが先物でポジションを作ってるとか、外資系銀行が金利先物を叩き売ったとか。まあよくわからん、ということでしょうか。確かにBloombergでみると中期(5年~7年)あたりが他に比べてえらい利回り上昇してましたが、、。(こちら(Capriのゆる~い日記様)に詳しいです)

一方で株式市場は上昇。銀行・保険・その他金融など金融系が大幅上昇。
なんなんでしょうか。
(まあリバーサルといってしまえばそれまでなんですけど。。。)
(最近は結構バリュー系がしっかりしてますけど、真空地帯でリバウンドって感じ)

CPIが上昇してきて、世界でインフレ懸念が出てきているようで。
金融緩和でじゃぶじゃぶの資金がどこへ向かうのかという議論がありましたが、日銀がじゃぶじゃぶに資金を提供しているときはデフレ脱却できなかったのに、米FRBが金融を緩和したらあっというまに日本もデフレ脱却できそう(というかコモディティ高主導のコストプッシュ型の悪いインフレくさいですが)というのはどうかと思うのは私だけですが、そうですか。
【追記】コストプッシュですけど、これまでCPIで”上がらない”といわれていた電気機器が、これだけ再編が起こって集約が始まるとそのうち原材料アップを転化できるくらいになるんではないかなー、と思うのは私だけですかそうですか。

【追記】ここで娘(ついに先日1歳!!)の写真を載せたら、先日飲んだ某弁護士の方から「お前にマッタク似てない、ヨメ似だろう」(<ちなみにこのかたヨメにあったことはありません、、、。)というコメントがありましたので、もういちど。(いたずらして笑顔で返される巻)
f0005681_848292.jpg

私に似てます(と強がってみる(涙))。

そんな娘にSMAP”そのまま”。
[PR]
by ttori | 2008-04-27 08:33 | Market(マーケット事件簿)



小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
by ttori

カテゴリ

全体
プロフィール
本 / CD / TV
プライベート
Market(マーケット事件簿)
News
CM一考

以前の記事

お気に入りブログ

メモ帳

検索

人気ジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧