カテゴリ:Market(マーケット事件簿)( 84 )

買占め!(追記しました)

1人のトレーダーがLME銅在庫の最大80%を保有=WSJ
米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙は3日、ロンドン金属取引所(LME)の銅在庫の最大80%を1人のトレーダーが保有している、と報じた。トレーダーの氏名は明らかにされていないが、LME指定倉庫の銅在庫35万5750トンの50―80%を保有しているという。
 LMEの11月23日付在庫保有者報告書で、最初に大口ポジションの存在が明らかになった。LMEの3カ月物銅先物相場は世界各国の好調な経済指標と継続的な供給ひっ迫懸念から2日までの3営業日で6%上昇し、11月11日につけた1トン8966ドルの過去最高値に迫っている。[シンガポール 3日 ロイター]
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銅市場というと、市場で”5%の男”と言われ住友商事の非鉄金属部長だった浜中氏が、1996年に多額の損失(18億ドル)を出した住商事件、また最近では2005年に中国の国家物資備蓄局(SRB)のトレーダーがショートポジションを踏み挙げられ大幅な損失(10億ドルとも)を出した市場です。

このトレーダー、”ロンドン金属取引所(LME)指定倉庫の銅在庫の半分以上、同在庫35万5750トンの50~80%、つまり、17万7875トン、時価15億ドル(約1200億円)以上を保有している”とのこと。
しかし50%~80%*って、、、。初めに書いた住友商事の5%がかわいく見えます。LME銅市場、1200億円程度でしかないんですね。こんな市場でETFなんぞ作って世界の投資資金が流れ込んだら**、あっという間に上がってしまいそうですな、、。
*ちなみにこの数字はあくまで「先物」市場の数字だと思います。現物市場はもっと巨大だと思われます。浜中事件の”5%”は現物市場も含めた5%ということだと思われます。
**銅ETFってまだないんでしたっけ?実はこのトレーダー、ETFだったとかいうオチはやめてくださいよ、、。(<下に追記しましたが、どうもJPMによるETF組成を目論んだ巨大プレイらしいですが、、)

市場参加者は当然名前をしっているはず。そしてそのトレーダーが売りに出れば当然我先に売りに回り、ショート筋によってこのトレーダーは大打撃をうけると思われます。
とはいえ、上にあるように銅在庫がどんどん減っていることも確か。そうしたことも加味して超ロングなのだとおもいますけど。。

、、、コモディティ市場といえば、前にマーケット事件簿で書きましたが、ロンドンココア先物市場でアルマジロという会社が市場在庫のほとんど買占めたあげく、現引きしたっていう実例がありますが、、。

商品市場の恐ろしいところは、長期的に株や債券とは違い「需給の最高到達点」が見えづらい点***。例えば原油などは価格が上がったことで、それまで採算の点で採掘が難しかった深海油田や様々な抽出困難な原油採掘が行われ、原油市場の流れ込み、価格の上値を抑えたり、かつて銀市場で買占めを行ったハント兄弟事件の時は、銀価格が上がったことにより(メルティングポイント)一般家庭の銀食器等の銀現物が市場に流れ込み、銀市場が暴落したといわれています。(とはいえ、最後は最終供給者と最終需要者の必要量がどこかで一致する(ETFなどは最後はどこかで売る、リクイディティの提供者でしかない)のですが、、、。)
***もちろんこれは”長期的に”ですけどね。原油を実際に商品として出荷できるまでには開発決定から相当の年月が必要となります。ただ、これまでコスト的に本格生産が見送られていた油田などは比較的早く生産ができるのだと思います。

最大の問題はこの事件はまだ進行中ということ。
どんな結末がまっているか、まさに固唾を呑んで見守りたいと思います。

【追記】ちなみにある種?有名なzerohedge(JPM Corners Copper Market, LME Says Not To Worry, All Is Good という記事)にはこの建玉の持ち主は先日銀市場で暴れたJPモルガン(現在コモディティ部門ヘッドはCDSの開発などで著名なブライス・マスターズ氏)のコモディティ部隊で、おそらく現物を裏づけとした銅ETF組成される事を目的に買い占めているのでは?とのこと。

、、、まー、過去コモディティのETFの組成時の値動きを見てると大体予想できる動きではありますが、、、。まさにこうした動きは金融マーケットが現実の実物市場から乖離し肥大化している実例なのだなあ、としみじみ思ったりしますけど、、、。

しかし昨年の石炭スワップ事件といい、先日の銀市場といい、最近JPモルガンのコモディティ部隊、暴れますねえ、、、。
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by ttori | 2010-12-03 21:10 | Market(マーケット事件簿)

フラッシュクラッシュ(10月10日追記しました)

5月の米株急落、ワデル・アンド・リードの先物取引が引き金-関係者
米証券監督当局は、5月6日に米株式相場が急落した原因について、米投資会社ワデル・アンド・リード・ファイナンシャルが行ったS&P500種株価指数先物の取引が引き金だったとの結論を出した。事情を直接知る関係者2人が明らかにした。この日の株価急落で時価総額8620億ドル(約72兆円)相当が20分弱で吹き飛んだ。関係者らが匿名で語ったところでは、米証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)は報告書で、ワデル・アンド・リードの「Eミニ」先物の売却が通常のヘッジ戦略の一環だったと指摘。同社はいかなる不正行為も試みておらず、欧州債務危機のような懸念がなければ同社の行動が株安に拍車を掛けなかったかもしれないと説明しているという。報告書は30日にも公表される可能性がある。
  SECは5月6日に起きた株価急落の原因を説明し、再発防止策を示すよう議会から圧力を受けている。6月にはすべての証券取引所が一定以上の激しい値動きが見られた際に取引を停止するサーキットブレーカーを導入した。関係者らによれば、報告書ではワデル・アンド・リードの社名は特定されておらず、勧告も盛り込まれていない。SECのジョン・ネスター報道官はコメントを控えている。
  ワデル・アンド・リードの広報担当ディレクター、ロジャー・ホードリー氏は「当社を特定していない報告書に関してコメントすることが適切かどうか分からないが、その日取引を行っていた多くの取引業者の1つであることは明らかだ」と述べ、「当社は単にポートフォリオの下落リスクに対処しようとしただけだ」と説明した。
9月30日(ブルームバーグ)

先日の「フラッシュクラッシュ」と呼ばれる、急激な株価下落について調べていた米証券監視当局からの結果がでてきそうです。
前後関係だけをみると、87年のブラックマンデーでのポートフォリオ・インシュアランスとほぼ同じ原因に見えます。つまりワデル&リードという大手運用会社が相場の下落をみて先物に大口の売りを出した>他社があわてて追随した>先物が現物と乖離したので現物の売りが出た>あまりにも急激だったのでリクイディティ(市場流動性、つまり取引の相手)がついていかず突き抜けてしまった、というのが現実なんだと思います。しかし何も考えずに「ワデルほどの老舗がアルゴなんてものを使っているなんて」とかいう意味不明なコメントを見かけました。(そういえば、しばらく前に超著名コンサルティングの方が、「高頻度取引(HFT)でGSとかがぼろ儲けしたから決算がいいんだ」とか、あなたちゃんと決算数字みてます?っていうコメント(GSの利益のほとんどはFICC(債券・為替・商品)部門が稼ぎ出している)を臆面もなく発しているのをみて唖然としましたが。(このかた、影響力があることをいいことに調べてもないことをさも当然のようにしゃべられるようにお見受けするんですけど、、。))

もともとアメリカではニューヨーク証券取引所(NYSE)のシステム速度があまりにも遅く、PTSといわれる取引所外取引所が発達した結果、リクイディティが分散されてしまい、「どこにベストASK/BIDがあるか」を探し出すのだけでも大変で、そのためにアルゴリズムといわれるプログラム売買が誕生した、という歴史的背景があります。

そもそも「アルゴ」とヒトククリにされてますが、通常の個人投資家も使っているいわゆる出来高加重平均取引(VWAP)と呼ばれる取引や逆指値、ストップロスオーダーなんかもアルゴリズムを使った売買といえます。もはやアルゴは株式市場(最近は為替市場とかにも)なくてはならない”ツール”になっています。

もちろん、前のブラックマンデーを受けての対策が不十分だった、という面(たとえば、急激な株価変化に”人”が対応できないので、一次取引を中断するサーキットブレーカー制度とか)もあります。しかしネットもそうですが、情報流通の速度が加速度的に上がっていく中で、企業価値という「情報」を取引する市場というところで、情報の流通を円滑にする事を増やすことはあっても減らすことはどうかと思います。

まあ、「情報の速度」に「人の判断速度」が追いついていない、というのが今回の問題の原点だと個人的に思います(株式売買がいかに効率的になっても、最後は人が「判断」せざる得ない)が、結果規制はどこに向かうのでしょうか。(例えれば自動車の性能が上がっても、制限速度が300キロになったりしないのと同じ、という風になるのか、それとも飛行機や新幹線のように「人が判断するのは限定状態のときのみ」という人間工学に基づいた市場設計になるのか、は思想が分かれるところだと思います:ただ、自動車と旅客機では「移動自由度」が全然違いますけど、、。)
これで意味不明で事務作業だけ増える規制が入らないことを祈る、、。

【追記】クオンツなんぞという仕事をしていると、理系出身者でもいくつか特徴があることがわかります。一つは”定量”能力が優れている人。マクロを組んだり、データ処理能力にすぐれ、「もっとも大量のデータを効率的に処理するか」ということに優れている人。一方で「定性的」な能力を持つ人。いわゆる「総合的に見て」というのを多投するひとですね。クオンツに多いには前者が多い。ところが財務諸表やら様々な数字はエクセルで取り込めるデータ以外に「但し書き」がたくさんついてます。この部分を無視したのが前のサブプラショックですし、クオンツショックだと思います。
まあどっちがいいわるいというはなしではないんですけどね。

あと、NYと違って日本では値幅制限があるので上のフラッシュクラッシュのようなめちゃくちゃなことは起きないと考えられます。NYSEやNASDAQ、「自己責任」とか言いながら、後だしで「この約定異常値だから」といって約定を平気で取り消したりします。それならはじめっから50%以下になったら止まるような措置つけとけよコラ!って感じ。下値で買って、上値で売った人は下値の買いだけ取り消されて、上で売ったつもりがさらに値段が戻っていて大損、ってなことになりかねないです。
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by ttori | 2010-10-10 11:01 | Market(マーケット事件簿)

介入!

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というわけで、為替介入が入りました。<?
私個人80円程度に突っかかるまで逝かないと介入しないのかな?と思ってましたがorz。
入った瞬間株も債券もえらい勢いで買われ、さらにいろんなメディアがすさまじい勢いで報道してましたので、なかなか面白い(?)一日でしたが。
しかも「本日介入しました」とか「82円が防衛線」とか、「単独介入です」とかドヤ顔してわざわざ公表してしまうあたりがみんすくおりてぃ。手の内明かしてどーすんだ。
(野田財務大臣、「口先ばっかり」となめられていたのが相当頭にきてたんでしょーな。しかし弱みを見せてはダメな市場相手に、どうも幸が薄そうな顔というか、覇気がない顔というか、ボーゼンとした顔で会見してたような、そんな気がするのは私だけ??)

そういや介入当日夜NHKクローズアップ現代で、為替について放送していて内容が明らかに「こんな円高放置していていいんでしょうか!!」的だったのが泣ける。この番組の中でNHKとはやたら仲がいいFXコンセプツのジョン・テーラー氏が出て「円高継続」的コメント*をしてましたが。このすさまじいばかりのタイミング**がNHKくおりてぃ。
*この方円高はしばらく続く的ポジションを抱えていた(いわゆるひとつのぽじょしょんとーく(笑))らしく、介入で大損したらしく、翌日WSJで「大損してしまった」コメントがでてました。
**ちなみに金融の本を読まれている方はご存知の方多いと思いますが、NHKスペシャル「マネー革命」で「金融工学の旗手」としてLTCM(ロングターム・キャピタル)をシリーズの初めに取り上げたら、後半放送するまでにLTCMが巨額の損を出して破綻、FRB主導の銀行団に救済された、というお茶目なトラックレコードがあったりします。(マネー資本主義は内容がひどいのでスルー)

そういや今回の介入、6年半ぶりだそうですが、そのときも私、働いていたのでそれなりにイメージがあってもしかるべきなんでしょうけど、、、マッタクといっていいほど記憶にない、、、。

まー、多分今回も半年もすると忘れてしまいそうな雰囲気、、、。
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by ttori | 2010-09-17 23:40 | Market(マーケット事件簿)

チョコレート

【バロンズ】ココア先物は下押し後、堅調維持か
 カカオ豆の主要原産国であるコートジボワールで10月に収穫が始まれば、カカオの供給量は回復するはずだ。そうなれば、ココア先物は弱含む可能性があるが、中期的には引き続き堅調が見込まれる。
ココア市場は7月後半、大きな緊張感につつまれた。英ヘッジファンド、アルマジャロが、ロンドン国際金融先物取引所(LIFFE)の倉庫から、カカオ豆約24万トン、10億ドル(約850億円)相当を現物で引き取ったとのニュースが流れたためだ。ちなみにLIFFEでは持ち高制限はない。だが、その数日後、現引きされたカカオ豆の約半分は、あるチョコレートメーカーに引き渡される可能性が高いとの報道がなされたことで、緊張感は収まった。米ハケット・グローバル・アドバイザーズのショーン・ハケット社長は、実需の動きが目立ってくると、市況はピークアウト間近と話す。
 だが、世界の主要なカカオ豆供給源である西アフリカの2009/10年度(09年10月-10年9月)の収穫量が堅調とは言い難い状況だったため、ニューヨークの「ICEフューチャーズUS」ではココア先物が1トン当たり約3000ドルまで急騰した。その後もチョコレートメーカーをはじめとする実需筋の在庫積み増しによって、依然高値圏の推移になっている。10月以降の収穫量は、昨年の収穫不足を補うのに十分な量とみられている。だが、需要が回復していることやコートジボワールで政情不安などの問題が続いていることなどから、ココア先物は今後も3000ドル超の水準を維持する可能性がある。
 アナリストによると、10月まではまだ2カ月あるが、今年のコートジボワールは天候に恵まれ、深刻な疫病にも見舞われていないことから、10/11年度の収穫量は110万~120万トン程度と平年並みの水準が見込まれる。コートジボワールは世界のカカオ豆の約35%を生産しているため、チョコレートメーカーの生死はその収穫量にかかっている。02年から03年に勃発した内戦以降、選挙で選出された大統領は不在で、停戦後も大統領選はたびたび延期されている。英バークレイズ・キャピタル証券のアナリスト、Sudakshina Unnikrishnan氏は、政情不安が原因で、カカオ産業に必要な十分な投資が行われていないと話す。そのため、収穫量の不足と老木化によってカカオの生産量は停滞している。米先物業者プライス・フューチャーズ・グループのアナリスト、ジャック・スコービル氏は、コートジボワールのカカオの収穫量が期待どおり十分なものであれば、ICE12月限は2800ドルまで下がる可能性があると述べる。7月31日の期近9月限は、前週末比3.3%高の3065ドルとなった。 スコービル氏は、供給は市場の不均衡を是正するのに十分であるばかりか、やや過多になる可能性もあるとしている。そうなれば、価格は10/11度前半までに2600~2400ドル程度にまで落ち込む可能性がある。
 米オプションセラーズ・ドット・コムのポートフォリオ・マネジャー、ジェームズ・コーディア氏は、短期的な供給は十分であっても、需要も増加するはずだとし、ココア先物は今後半年から1年で3500ドルまで上昇するとの強気の予想をしている。
 チョコレート消費は、中国やインド、ロシアを中心とする新興市場で増加している。また、昨年のリセッション(景気後退)後は、欧米でも需要が回復している。これは、どのくらいの量のカカオ豆が、ココアバターやココアパウダーなどの製品に実際に加工されたかを示す、カカオ豆粉砕処理量にも表れている。
 Unnikrishnan氏によると、リセッションによって、比較的安価なミルクチョコレートよりダークチョコレートの方が売り上げの落ち込みが目立つ。コーディア氏は、米国経済が回復すれば、より品質の高いチョコレート、つまりカカオの使用量の多いダークチョコレートを購入する消費者が増える可能性があると述べる。
 バークレイズの予想も強気だ。同社は、ココア先物は、現四半期中に1トン当たり3100ドルに達し、今後6カ月で3150ドルにまで上昇すると予想している。
(バロンズ)

あんまり詳しくは無いですが、めずらしい話なので。

NYのICEとロンドンのLIFFEに上場しているココア先物。
過去「チョコレートの真実(キャロル・オフ著)」を読んで若干の知識はあったものの(ここ私の書評)。ちなみにココアはコートジボワールとガーナで生産量の半分をしめています。しかしこのコートジボワール、かなりの政情不安であるとのこと。

今回アルマジロ(Armajaro)という会社が先物を買い占めて値段をつり上げた挙句、そのまま先物を現引き*し24万トンものココア現物を引き取ってしまい、いきなり在庫がなくなって(こちら:Liffe指定倉庫にあるココア豆の殆ど(約270,000トンのうち240,100トン)を現引きした)一種のパニック状態に陥ったとのこと。
現在はココア先物は3000ドルを割り込み、かなりの下落になっておりますが。
*ちなみに現引きとは、先物の決済で現物を受け取る/引き渡す(現渡し)こと。通常金融商品では清算値と建値の差額のみを決済します(差金決済)が、一部の先物では現物を実際にデリバリーします。日本では債券先物で現物決済が行われています。一方で株式先物は差金決済です。

ちなみにこの買占めを行ったアルマジロという会社、98年にアメリカの商品会社フィブロ(かつてはソロモンブラザースと合併し、フィブロソロモンとして市場に君臨。直近はシティの傘下で商品プロップ(自己売買)部門でしたが、原油のトップトレーダー・アンドリューホール氏に対して1億ドルものボーナスを払おうとして問題になり、結局シティはフィブロ部門を分離・売却しました)のココア・コーヒートレーダーだった方が作られた会社とのこと。ちなみに前に読んだ”メタル・トレーダー 地球を売買する男たち  A.クレイグ・カピタス”では、フィブロ(フィリップブラザース)のトレーダーが政情不安の地域に乗り込みトレードをしていく姿が描かれてましたが。

もともとココアはガーナなど一部地域で栽培されていますが、多くが紛争地域に位置しており、さらに上記の本でもかかれてますが、人身売買も含めてかなり治安が悪い。

多分多くの方が気付かれていると思いますが、ご他聞にもれずココアも中国などの新興市場の需要が伸び、さらにクリスマスに向けにチョコレート向けのココア消費が伸びるとの思惑でここ数年で高騰しているとのことで。

しかし、最近の小麦といい、このココアといい、まあ何かと話題の多い鉄鉱石や石炭といい(石炭市場の話題だと先日書きました、JPモルガンのトレーダーが大損した市場)資源・コモディティ高騰しているのに各社値上げではなくコストカットとか、チョコレートの量を削るとか、なんだか生活の隅々まで、思考の隅々までデフレが浸透してしまっているなあ、と思う私は特殊でしょうか??
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by ttori | 2010-08-17 21:03 | Market(マーケット事件簿)

御発注事件、その後

ドイツ証:自己取引の一部門閉鎖、誤発注の防止優先-関係者(Update1)
ドイツ銀行グループのドイツ証券(東京)は自己勘定取引の一部門を閉鎖する。6月に大量誤発注を起こした株価指数先物の裁定取引に関わる部門で、再発防止を優先する。金融危機を教訓にグループ全体でハイリスクの自己取引からの撤退を進める中、日本でも関連部門を閉じることになった。
  事情に詳しい3人の関係者によると、ドイツ証券は日経225ETF(上場投資信託)や日経225先物などを取引する「アジア・クォンツ・トレーディング(AQT)部」の閉鎖を決定した。誤発注は取引システム更新をきっかけに6月1日、日経平均先物など約16兆円の売り注文に発展。同部門ではこの問題発生直後から取引を停止していた。
ドイツ証は、日本を含むアジア市場での株式裁定取引のメインプレーヤー。親会社のドイツ銀は2008年決算で自己勘定取引での大幅な損失により赤字に転落し、同取引の縮小を進めている。こうした流れの中で、日本を拠点とするドイツ証では、誤発注発生の発端となったAQT部を閉鎖して再発防止を優先する。
ドイツ証は16日午後、今回の誤発注について、AQT部のシステム変更に関連して発生したものであるとの調査報告を公表。その中で再発防止策として同部を閉鎖すると正式に発表した。また、同部以外でこのシステムは使っておらず、顧客取引などに支障はないとしている。システム開発や運用・保守のプロセスも厳格に見直すという。 東京証券取引所によると、5月17日から5営業日の株式裁定取引の約3億8800万株のうち、ドイツ証のシェアは16.6%とモルガン・スタンレーMUFG証券、野村証券に続く第3位だった。今回、ドイツ証が日本で閉鎖するAQT部は07年4月に設置していた。 ドイツ証券広報のアストン・ブリッジマン氏はブルームバーグ・ニュースの取材に対しコメントを控えた。7月16日(ブルームバーグ)

というわけで、ドイツ証券から詳細が出てきました
、、、というか、御発注事件で、これだけ細かい詳細が出てくるのは初めてかも。。
詳細を読むと、ドイツ証券のアジアクオンツトレーディング・デスク(アーブデスク)は225ETFを約17億ロング、225先物を同エクスポージャー分ショートする、という簡単なポジションを取っていたとのこと。ところが、プログラムをアップデートしたタイミングで、データフィードのアクセスがうまくいかなかったのか、間違ったのかわかりませんが(後の詳細を読むと、リアルタイムフィードのパスを間違ったと思われ)、時価評価のデータフィードがおかしく225先物の時価が取れず、225先物の値段を0円評価したとのこと。そのため、プログラムが225ETFのエクスポージャーをカバーするために先物を自動発注>ところがどれだけ出来ができても0円評価ですから、どこまででも売ってしまう、、、という話だったらしく。

まあ感想は「たかが225アーブ程度もうまくまわせないんかい!」ということでしょうか、、。
この手のわかりやすいアーブはスピード勝負ですから、すごいスピードで発注されたのはわかりましたが、、。そういやかつてシンガポールと大阪で同じ事をやって銀行を潰したニックリーソン(元ベアリング銀行)というのもいましたね、、。
でも話を聞くと、今回閉鎖になった部隊は、ドイツ銀行(というか元バンカーストラスト)の有名なアーブ部隊とはまた別部隊らしく。
ということは今後もSQ時の「残り3秒」巨大バスケット発注は継続、、、ということらしい。。
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by ttori | 2010-07-16 21:00 | Market(マーケット事件簿)

兆円単位

久々のマーケット事件簿です。(こないだのNY株急落のときも書こうともおもったんですけど、忙しくてタイミングを逸してしまいまして、、、。)

日経平均先物に誤発注騒ぎ、ドイツ証券がシステム不具合(Update3)
1日の東京株式市場でドイツ証券による日経平均先物6月限の誤発注騒ぎがあった。注文は間もなく取り消されたが、一時9兆円を超す売り注文が出され、規模の大きさから米国で先月6日に起こった急落劇を連想する市場関係者もいた。午前9時の取引開始直後、先物の9690円に70万枚超、9700円に20万枚超の売り注文が出た。東洋証券デリバティブ・ディーリング室の中川祐治室長は、「180枚程度の同じ売り注文が機械的に何度も繰り返された」と言う。ブルームバーグ・データによると、日経平均先物6月限の5月の1日当たり売買高平均は11万2100枚。きょうの売買高は9万425枚で、前日比0.2%安の9740円で取引を終えた。
  日経平均先物の最小売買金額は価格の1000倍で、9690円なら1枚が969万円。9690円と9700円に計98万枚近い売り注文が膨らんだことから、それらの注文代金は9兆5000億円程度と、東証1部時価総額の3%超に匹敵する金額だった。BNPパリバ証券の篠田丈株式・派生商品統括副本部長は、「元本相当ベースでは国内の過去の誤発注で一番大きいと思う」との認識を示した。
          自己勘定でシステム不具合
  ドイツ証券では1日午後、ブルームバーグ・ニュースの取材に対し誤発注を認め、自社のサイトで内容を発表した。同社広報部・副部長のアストン・J・ブリッジマン氏は、「発注システムの不具合により、注文を上回る発注を行ってしまった」と説明する。同取引は同社の自己勘定(プロップ)で、発注から1分半以内に完全にキャンセルされた。その間の相場への影響は、9720円から9680円までの4ティック(更新値段)だったとしている。取引終了後に発表された売買手口によると、ドイツ証券は売りが5795枚、買いは5081枚で、差し引き714枚の売り越しだった。
6月1日(ブルームバーグ)

ついに出ました10兆円誤発注。
ちなみにカテゴリのマーケット事件簿、前はVW世界一時価総額事件、その前はUBSのカプコンCB2兆円誤発注事件でしたけど。
本件に関してはドイツ証券があっさりゲロったんで「どこのドイツだ!」(<あほ)論議はなかったものの、ニュースにあるように確かに想定元本ベースでは過去最大の誤発注事件と思われ。成り行きでなくてよかったね、って感じです(成り行きならそのスライス発注の仕方からストップ500円?だっけまで逝った可能性大。そうすると多分ハンパない(それこそドイツ銀本体を揺るがすくらい)損が出たと思われ。)。

事実関係を追うと、ドイツ証券のプロップデスクのプログラムが暴走し、日経先物に180枚単位で連続発注を繰り返し、枚数にして100万枚の日経平均先物を発注してしまったとのこと。幸いなことに現値近辺の指値だったために大変なことにはならなかったものの。まあ、あわせてCMEのSP500先物まで急落してましたから、他市場間アーブだったようで。周りの反応は「で、180枚ってなんで?」と。日経バスケット数単位説とかいろいろありましたが。

ただ、こないだのNY急落直後だったこともマーケットの反応を悪くしたイメージ。また複数スライス発注>直ぐに右からキャンセルということだったみたいで、買いに回ろうとした人たちも証券取引所からのデータフィードの反応が遅延していたらしくなかなか買えなかったとのこと。結果5000枚程度の約定で済んだそうで、直後に買い戻して(というか客注文ならそんなに早く買い戻し>公表はできないはず)ロスも数億ですんだと思われ。

しかしこれで「アルゴは危険だ!」とか訳のわからん事を声高に言い放つ自称経済評論家が出てこないことを祈る。それでなくても先日のNY急落でアメリカでは、「1秒おきに板寄せ方式に」とか「コロケーションサービス(証券取引所までの通信ラグを防ぐため、証券会社の発注サーバーを取引所のサーバーのそばに置かせてもらうサービス)禁止」とか(これ禁止すると”物理的に”証券取引所サーバの横のビルとかでサーバーレンタル!とかいって商売する人がでるに1万リラ。とはいえ、テロ対策のため、証券取引所のサーバーの位置は非公開だと思いますが、、、)なんだか斜め45度に話がいっているイメージですので、、。
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by ttori | 2010-06-01 20:52 | Market(マーケット事件簿)

売り手と買い手(いろいろ追記しました)

SECがゴールドマンを提訴、CDO組成で詐欺的行為(Update2)
米証券取引委員会(SEC)は、米投資銀行のゴールドマン・サックス・グループを提訴した。債務担保証券(CDO)の組成と販売で詐欺的な行為があったと主張している。CDOは、大恐慌以来最悪となった金融危機の一因とされている。SECの16日の発表によると、ゴールドマンは2007年初め、米住宅市場が悪化するなか、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンの価格動向に左右されるCDO「アバカス」を組成し販売した。この際にゴールドマンは、ヘッジファンド会社ポールソンがポートフォリオ内の証券の選択を手助けすると同時に、これらCDOの下落を見込む取引をしていた事実を開示しなかった。資産家ジョン・ポールソン氏が経営するポールソンは、この取引で10億ドルを稼いだが不正行為に問われていない。SECはCDOの組成にかかわったゴールドマンのバイスプレジデント、ファブリス・トゥール氏も提訴した。SEC法規執行局のロバート・クザミ局長は声明で「商品は新しく複雑だったが、欺瞞(ぎまん)と利益相反は昔ながらで単純だ」とし、「ゴールドマンは住宅ローン市場の下落に大きく賭けていた顧客の1人が、投資ポートフォリオに含める住宅ローン証券の選択に強い影響を及ぼすことを許した。一方で、他の投資家に対して、投資対象証券は独立した客観的な第三者によって選定されていると説明していた」と論じた。
4月16日(ブルームバーグ)

これ微妙ですな、、。
つまりこの証券(アバカス)はポールソンがサブプラ債権をショート(空売り)したいというニーズがあり>ポジション構築のためゴールドマンがサブプラCDOを組成し>当然買い手がいないとショートがふれないのでそのCDOを他の投資家に販売という流れだったとおもわれ。
その後ポールソンが目論見があたって大儲けしたので買い手はだまされた!という話になっていますが(買い手はABNアムロやIKB、、、って十分洗練された世界トップクラス(物事の裏側がわかっている)の投資家ですがな、、)、組成して販売した2007年ごろはまだポールソンの一般的な知名度はそんなに無かったはず*。そして多分結構多くのCDOがこうしたプロセスを通じて組成されたと思われます。ここでの「独立した第三者」の定義はかなり微妙です。そもそもこのCDO(アバカス)はポールソンとはマッタク関係ないと思われるACAマネジメントという会社がポートフォリオの選定を行ったとのことですし、今回ポールソンは提訴されていません(ただ、ACAがポールソンの意向をしっているGSの影響を受けなかったかは微妙。表面上はACAは独立しているでしょうし)。
*ちなみにこの証券を売った担当者が「この市場ダメポ」的なメールを送った、、って、2001年時のハイテクバブル当時の「くず株」メールを彷彿とさせますな。その時のトップバンカー・ソロモンのクアトロン氏は無罪判決をうけ、昨年から業界復帰、カタリストパートナーズという会社を設立して現在パームの売却案件などに関与しているとのこと。

今回ゴールドマンは「市場には必ず売り手と買い手がいる。もしこうした訴えを聞いていたら市場が崩壊する」みたいなことをいってます。確かにことCDOに限らず市場には必ず買手と売手がいて、価格が動けばどちらかが利益を得、片方が損をします。(ロング・ショートに限らず。価格が売買後上昇したら売手は儲け損なったとも取れるわけで。)

そもそも証券化商品がある特定の投資家のニーズにこたえる為に組成されてきた事も事実。例えばシンセティックCDOをロングした背後で必ずそこに含まれるCDSを売った(正確を期すならCDSプロテクションを買った)投資家がいるわけで。例えばある投資家が「この証券が欲しい!」というニーズがあれば買い手に必ず「この投資家が売り手ですよ」と伝えなければならない、とも取れます(逆もしかり)。ここでもしGSが組成についての責任を追及されるのであれば、それこそ「オリジネート&ディストリビュートモデル」は息の根を止められてしまうでしょう。

【追記】ちなみに今回提訴されたGSの方VP(バイスプレジデント)だったそうですが、VPを新聞で「部長」と訳されてますが、基本この業界ではVPは課長一歩手前の前線歩兵プラトーンです。

もう一つ書き加えると、これによってGSの瑕疵の有無を問わず商業銀行のステータスになっている銀行がファンド投資などを規制するボルカールール(金融規制法案)への援護射撃になる、という側面があります。GSはいざとなれば商業銀行ステータスの返上をもくろんでいるようですが、返上しても同様の規制をうけるよう(つまり抜け穴を防ぐ)な法案になるようです。プロップは分離なんてできない!とも反対してますが、多分多くの投資銀行でプロップと顧客フロー(自己ブックを使うものも含め)は物理的にも分離されていると思われます(顧客の多くがプロップに自分の売買情報を握られる事を嫌うため)。ただ、なんだかボルカールール、本質のリスクリターンの話とは離れてファンド=ハイリスクとひとくくりにしてしまっているのが気になります。ファンドの担保付(多くは現金担保までついてる、最近GSやJPモルガンはファンド向けプライムブローカー業務において、ファンドに対して証券担保ではなく現金担保の割合を増やしているとのことですが:つまりポジション持ちたかったら現金積め!といってる>レバレッジ比率を下げ)ポジションと、不動産融資とどっちがリスクが高いか、一概にファンドが高いとも言えないとおもいますけど、、。

【追記2】ついでに書くとどうもGSのトップ層に危機感が薄いというか脇が甘い感じがするのは私だけ?(神の仕事発言とか)。GSは「顧客第一」って業界の人間から言わすと「ちゃんちゃらおかしい」って感じ(儲からないから手を抜いているんでは?)かもしれませんけどね、、。
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by ttori | 2010-04-18 07:48 | Market(マーケット事件簿)

でりばてぃぶの話題

商品デリバティブに関する警告は「一部の問題ある取引」だけが対象=中国政府筋
中国政府筋は1日、国務院国有資産監督管理委員会(SASAC)が商品関連デリバティブ契約に関する警告を出したと伝えられていることについて、一部の疑問のある契約だけを対象とするもので、デリバティブ取引全体に対する警告ではない、と明らかにした。
 29日発行の雑誌「財経」は、匿名の業界筋の話として、SASACが外国銀行6行に対し、中国国有企業が商品関連デリバティブ契約を履行しない権利を留保していると伝えたとする記事を掲載した。匿名の政府当局者はロイターに対し、「この措置は事業や企業を包括的に対象とするものではない。一部の疑問のある、すでに結ばれている契約を主な対象としている。特に、情報開示が不十分である可能性のある契約や、詳細をめぐって当事者の意見が対立している契約が対象だ」と語った。
[北京 1日 ロイター]

この報道によって、アメリカのコモディティの一部(金とか)が急落したとか。
かつてイギリスの自治体がデリバティブで大損して、裁判所にかけ込み、「このデリバティブは無効」という判決が出て大騒ぎになったこともありました。まあ、ヘッドライン(中国国有企業、相対デリバティブ取引を一方的に解除も=経済誌)だけ見たら、それは大騒ぎになりますわな。

ここ直近、中国のCiticパシフィックといった巨大企業が為替ヘッジなどの失敗(というか、ヘッジ担当部署が暴走して相場を張っていた)で大損してましたので、こういう動きも予想はされましたが。ただ報道を追ってみると、そもそもデリバティブを許されていない企業が勝手にデリバティブを使って相場を張っていることに対して警告を発する意味ももっているようです(原油ヘッジなどで大損している国有航空会社*への救済、という意味もあるという報道もありますが)。
一部で「プレイヤーは中国相手だとこういうこともあるという認識はもっているはず」という発言をしている方も報道されていました。ちなみに中国では、先物取引を行う口座は金さえ入れれば匿名やニックネーム(<!)でも口座を開設できる**そうで。(で、規制を強化する動きがでているようです)

商品デリバティブの話題で言うと、アメリカではETFなど、投資資金がコモディティ市場に投資するのを規制しようとする動きが出てきており、直近ではドイツ銀が組成していたコモディティ原油ETF(レバレッジ付きの商品のようでしたが、、)が投資規制で資金を投資できず、解散するという動きも伝えられています。

投資ではヘッジャーとスペキュレーターがいないと成立しない、といわれますが、そのバランスが大切だと思います。特に金融市場が通常の経済規模を遙に上回る規模まで拡大した現代では、商品など通常の製品に直接影響を与えてしまう市場ではある程度の規制は必要ではないか、とも思います。***

ただ、直近全てのOTCデリバティブを取引所などでレコードさせて、チェックするとか、政府の介入が目立ってきています。何事もバランスが大切だと思いますが、一度大きく振れた針は、また逆へ大きく振れるのでしょうか。

*ここのところ原油(とその派生商品のジェット燃料とかガソリンとか。ジェット燃料もガソリンも先物が上場されていて、スワップなど多くの商品が取引されています。ちなみに最近石炭先物がICEに上場されています。)が乱高下しましたので大怪我をしている人が続出だそうで。そういえば某国のJなんとかという親方日の丸航空も派手にやられてましたね、、、。
**こんなの思いっきりマネーロンダリングに使われそうですね、、。というか使われていると思います。ええ。
***もちろん、金のように蓄財の一手段としての目的が多いコモディティは少し違うとは思います。ちなみに直近金ETF(SPDRゴールド・シェアーズ)はスイスを抜いて世界の金保有機関トップ5に入ってきているそうで。日本の金ETFの多くが金価格に連動した仕組債を内包したつくりになってますが、アメリカのETFは本物の金を裏づけとして組成されていて、(たしか)HSBC・NYの地下金庫に金が実物として保管されています。そして請求したら金を引き出すことができます。実際保管コストが高い!として某HFは金を引き出して自分で金庫にしまっているとか、、、。まあこのETF、考えようによってはある種金本位制の通貨みたいなもんだともいえますけど。

【業務連絡】来週一週間お休みいただき、家族と実家+旅行に行ってまいります。
何も起こらないことを祈る。
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by ttori | 2009-09-02 22:25 | Market(マーケット事件簿)

宴の後で

上海マーケットに振り回される日々。そりゃ業績回復のほとんどが中国向け一本足打法ですが、為替も株も連動し過ぎちゃいますかね、、、。

ポルシェ前社長が捜査対象=VW株価操作事件で-独メディア
独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)への出資拡大をめぐり、株価を操作した疑いがあるとして同国高級スポーツ車メーカー、ポルシェの本社を検察当局が家宅捜索した事件で、捜査対象が同社のウィーデキング前社長とヘルター前財務担当取締役であることが20日、明らかになった。独メディアが報じた。
 ポルシェは昨年10月、VW株式を75%まで買い増す方針を発表した。これを受け、同社株の下落を見込んで空売りを仕掛けていた投機筋が買いを入れたこともあり、同社株価が一時急騰する場面があった。
 ウィーデキング氏は、ポルシェによるVW買収に向けた計画を主導。ヘルター氏はその右腕としてオプション取引などを駆使し、VW株式の確保に努めた。だが両氏は7月、ポルシェとVWの統合をめぐり、ピエヒVW監査役会長らVW側との主導権争いに敗れ、辞職を余儀なくされた。(2009/08/21-08:02)【フランクフルト時事】

昨年こんなエントリーを書きましたが、そのポルシェとVWの戦いもついに終焉を迎えたようです。戦いを指揮したCEOは更迭され、インサイダーで取り調べられるとのこと。ちなみにVWの株価は
f0005681_22415343.jpg

ついに下に突き抜けています(WSJによるとカナリのショートが入っているとの事)。そして、そのポルシェは借り入れでまかなっていたVW株買収資金のファイナンスを維持できず、VWの普通株の持分をカタール投資庁に80ユーロでぶん投げ、VW株のオプションも同様に売却するようです。
ちなみにもともとVWとポルシェは創業者が同じフェルディナント・ポルシェで同根会社*ともいえますが、マーケットでは結構な数の投資家がポルシェの買占めでファンダメンタルから乖離した株価をみてショートし、何度も煮え湯を飲まされてきました。そういう意味ではついにVWも普通の株に戻ったともいえ、ファンダメンタリストの溜飲を下げる事態となってますが。
*まあ今回の騒動を日本で例えると、豊田自動織機の社長が乱心してトヨタの株(トヨタは元々豊田自動織機の自動車部門が分離独立。今でもそれなりのトヨタ関連株を保有。ただ、現在では豊田自動織機は敵対的買収の標的になる、との懸念から持ち合いを分散しています)を買占め、”おれが社長だ!”と騒ぎ出すようなもん、だと思っていただければ、、、<ちょっと違うか。

しかし、、一時とは言え世界一の時価総額まで乱舞したVW株。この株の乱舞のせいで閉鎖したHFやコングロマリットを所有していた大富豪が自殺したとか、いろいろな事件を引き起こしたVW株。こうしたことを見ているとリーマンショックから1年を前に、いろいろな宴の後始末が進んできた印象です。
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by ttori | 2009-08-21 20:44 | Market(マーケット事件簿)

ついに、、

UBS証が3兆円誤発注 東証、カプコンCB売買一時停止
東京証券取引所は25日午後、カプコンの第5回新株予約権付社債(転換社債=CB)の売買を一時停止した。UBS証券が同日午前、立会外取引(ToSTNeT)で3兆円の誤発注をしたためで、東証は今後売買取り消しの是非を検討する。カプコンCBの残存残高は約150億円しかない。誤発注の規模は3兆円と巨額だが、売り手も買い手もUBS証券のクロス取引でもあり、東証は株式・CB市場全体の価格形成への影響はないと説明している。
 東証は2007年9月、誤発注の規模が巨大で決済が困難な場合などに売買を事後的に取り消せる規定を作った。今回はこの規定に基づきUBS証券が取り消しを申請。その事実を周知徹底させるために東証は売買を一時停止した。同規定によって売買を一時停止するのは初めて。 (13:41)

金融機関の数兆円の損、トレーダー(ソジェンのトレーダー)の1兆近い損、マドフ事件の数兆円の詐欺事件に続き、ついに出ました、数兆円の誤発注。
まあ、しばらくこの業界で働いている方の今回の反応は誤発注といえば、「またU〇Sか!」というところでしょうが、、。(前回は電通新規上場時の誤発注事件)
CBマーケットは東証立会い注文の板が薄く、また主要プレイヤーがヘッジファンドということもあり、業者(証券会社)がマーケットメイクをする特殊な市場。たぶんUBSは客注文と自己ビット(もしくはオファー)を付け合せて、立会い外で東証で執行したのでしょう。ただ、そのときにCBの東証注文入力単位を間違えたということだと思いますが、、、。(売買執行された、ということは、売りも買いも同じ間違いをしているので、同じ人が入力した可能性が高い)
今回の誤発注は、発行が150億しかない、カプコン5回債なので明らかに間違いとはわかるものの、、、。

まあ私の周りの反応は「、、、間違えると業者を東証が発表するのか?」ということで、間違えると東証直々に発表して業界のさらし者になる、という心胆寒からしめる事実を示したことでしょうか、、。

業務連絡
一部の方に評判(涙)なので、ご連絡。
来週一週間お休みいただきます。
ちなみに前回はリーマンショック(+AIGが潰れたりetcがあった)の週、その前はベアスターンズ破綻騒動でしたが、、。
(前回、実家の近くのレストランで、リーマン破綻のニュースを呆然と見ていた記憶がありますが、、、)
今回は何も起こらないことを祈る、、。
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by ttori | 2009-02-25 21:14 | Market(マーケット事件簿)



小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
by ttori

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