カテゴリ:本 / CD / TV( 78 )

最近読んだ本

暑いですなあ。。。

f0005681_13294773.jpg政治と秋刀魚 日本と暮らして四五年
ジェラルド・カーティス (著)

アメリカの日本研究の第一人者、ジェラルド・カーチス・コロンビア大学教授のみた、戦後からいままでの日本の文化・政治。1964年に学生として始めて日本にきて、現在まで日本政治の専門家とてして活躍されている著者の、日本に対する率直な意見がかかれてます。
特に実際に政治家の家に泊まり、時に選挙を裏側から眺め、政治の研究してきた方で、特に日本人の専門家とは違った、客観的な分析がとても面白い。特に日本人は”日本特殊論”を話したがるが、実際には(特に政治は)そんなに他国と違うわけでもない、という点を示しています。

また、55年体制と言われた、戦後日本の社会構造を政界・官界・財界の”インフォーマルなコミュニケーション”体制と位置づけ、その変化こそが55年体制の崩壊としている点は、個人的にもそう考えていた(例えば、金融業界でいえば護送船団方式の崩壊と、金融庁の事後チェック体制など)のと合致しましたし、日本人の価値観の変化がもたらした影響や社会の変革に政治がついていけてないこと、選挙制度の変更がもたらした政治への変化など、改めて考えると日常の私達の身の回りに実際に起こっていること、日常感じていることをきれいにまとめられている本です。

確かに私個人としては目新しい話はあまりなかったですが、それでもきちんと日本社会の変化を外の目から的確に捉えている点、政治の変遷がわかる、読み物としておもしろい本だとおもいました。

その2
f0005681_13301265.jpgリスクテイカー ネット金融維新伝
大下英治 (著), 日本証券新聞社 (編集)

表紙をみると怪しげ系(笑)だったので、いささか手に取るのがはばかられましたが、きちんとした本でした。ネット金融(というかネット証券)を立ち上げた、SBI北尾社長、マネックス証券松本社長、カブドットコム証券、松井証券、楽天証券の社長達の生い立ちから、実際にそれぞれの会社を立ち上げるまで、現在の業況まで追っています。当然、悪いことは書かれていませんが、それでも事実を淡々と追っています。
色分けとして、大企業からネット証券の可能性に乗った金融のプロ(野村證券からソフトバンクに転職した北尾氏、ゴールドマンを辞めてマネックスを立ち上げた松本氏、住友銀行からDLJディレクトSFG証券、楽天証券社長となった国重氏)と、システム部門が独立して金融のプロではない視点から市場参入したカブドットコム証券、元々証券業界で”ルールブレイカー”であった松井社長と、それぞれの視点から、それぞれのビジネスの仕方をおっています。

個人的にはマネックスの松本社長のファン(笑)なので、その部分だけでもおもしろかったです。ビジネスの裏側にはいろんな人がいて、単に”○○会社”が××をした、といってもその裏では人がそのアクションを決め、商品を開発した事実があるわけで、それを再確認できたという意味でネットという、情報だけが巨大になっていき、人間の顔が見えなくなりがちな現代社会で、こうした人を扱った本は貴重だと思った私は思いますが、いかがでしょうか。
一点、気になったのは制度改正について、政治家同士の会話。持ち込んだ方は「今後の資本市場のため」と思って持ち込んだのに、斡旋した政治家同士の貸し借りの話にすり替わってしまい、それを指摘すると「政治家の問題解決の方法に口出しするな」といわれる点。なんとも言いようのない虚脱感を覚える一面です。

その3
f0005681_13305719.jpgサブプライムを売った男の告白―欲とペテンと無知!
リチャード・ビトナー (著), 金森 重樹 (監修), 金井 真弓 (翻訳)

アメリカで実際にサブプライムローンを売っていた(ローンを引き受けていた)人の告白本。ウオールストリートの論理や、高所大所からの議論ではなく、最前線での事実が克明に書かれています。そもそもローンを売るとはどういうことか。ここではローンブローカー(実際にローンを個人に仲介する業者)・ローンレンダー(融資(お金を貸す)人)・それを証券化する人それぞれの役割を説明し、現場で何が行われていたかが描かれています。
ブローカーはとりあえず客を捕まえてローンを組ませれば大金が転がり込む、しかもリスクの高いサブプライム(信用状況のよくない客への貸し出し)のほうがマージンが厚いため、中にはプライムで借りれる人にまでサブプライムローンを組んだとか、本来レンダーは貸し先を選別する必要があるのに、証券化するための”材料”として第三者に転売するためにほとんど機械的に審査を行ってウオールストリートに売りつけた、さらにそれを仕入れた投資銀行もそれを一まとめにしてお化粧を施し、機関投資家に売りつける、、、という姿がかかれています。
もはやここまで来ると本来の借り手の姿なぞ影も形もなくなってしまい、現実から乖離してプライシングされていた現実が暴露されています。
その背景として、本書では86年の税制改正などの影響などが指摘されています。
(このあたり、制度変更が金融(モーゲージ)市場に与えた影響ということでは、有名な「ライアーズポーカー」にも、81年のS&Lへの租税特別処置法によってモーゲージ市場が突然脚光をあび、出来高が急騰してソロモンがぼろ儲けする姿が描かれています。)
ようするに統計という方法が客観的で万能だという思い込み(というか楽)から本質を見誤り、楽な金儲けの手段として使われたこと、それこそが全ての元凶だと思います。特に貸してはいけない人への無理な貸付、統計の元となっている信用スコア対策、さらに書類の改ざんなど、多分プライシングの元となった数字がどれだけ”うそ”に基づいた数字だったかが暴露されています。

じゃあなんでこんなことになったのか。証券化が問題なんぞという人はいますが、それでは事の本質を見誤ってしまう、と個人的には考えています。証券化は一つの方法でしかないわけで(証券化が悪い、という人はじゃあ株式投資はしていないのか、債券だってあくまで債権を証券化した商品でしかない。その本質はマーケットで転々流通かさせ、所有者を変えながら、リスクを時間分散させて運んでいく一つのファイナンスの手法でしかない:その本質から外れたのが問題、という議論もありますが、、流動性のない商品の危険性はプロならば承知しているはず)要するに金余りでの安易なファイナンスが横行した、というのが本質だろうと思います。

前にも書きましたが、人は数字を示されるとそれを鵜呑みにしてしまう傾向があります。例えばある病気は1000人に一人の割合で発症する、とか。でもたとえ1000人に一人でもその一人は必ずいるわけで、その人にとってはそんな割合はマッタク意味を成さない。ときとして数字は主観的な(主義主張を正当化するために作られた)物であることが多いのです。私はクオンツという、統計を使った仕事をしていますが、本当に重要なのは数字の意味するところ、数字のバックグラウンドを理解し、そしてマーケットにはその裏側にいろいろな人がいること、現実から遊離しないことだと考えています。
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by ttori | 2008-08-16 12:59 | 本 / CD / TV

萌え

最近のお気に入り。

おかあさんといっしょ「三谷たくみお姉さん」

現役の女子大生だそうで、、、。

前に体操のおにいさんが根強い人気があると聞いたことがあったのですが、わかる気がします、、。
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by ttori | 2008-07-05 08:43 | 本 / CD / TV

リスク管理の要諦

しかし、今の新人とか、気が付いたらもうメガバンクはみず○とかなのね、、。富士銀行とか、第一勧銀とか、さくらとか現実に知らないのを聞いて自分の歳を感じます、、。

f0005681_136552.jpg市場リスク 暴落は必然か
リチャード・ブックステーバー (著), 遠藤 真美 (翻訳)

モルガンスタンレー、ソロモン、大手HFのムーアキャピタルで商品開発・リスク管理などを行っていた筆者によるウオールストリートのトレーディングの現場の経験を踏まえた、リスク管理への提言書。”流動性”ということをキーワードに、トレーディングの現場やリスク管理についての現状の問題点を指摘してます。

かなり現場に即した話が多く、新卒の方やトレーディングを行っている方にはゼヒ読んでいただきたい一冊。最後にRPテックの倉都さんがお書きになっているように、「ここまで内情をばらしていいのか」というほど、現実のトレーディングの世界の内情をありありと書いています。
例えば、モルガンでブラックマンデーの原因のひとつとされた”ポートフォリオインシュアランス”担当者として、いかにトレーディングをおこなっていたかとか、ソロモンでのリスク・アービトラージがリスク管理委員会でどのように議論されたか、とか。有名な元ソロモンの明神氏の会議での場違いな発言まで書かれてたり、M&Aリスクアーブ担当者が「このポジションは99%大丈夫」といった発言(現実的にそんな確率はありえず、結果そのM&Aは破談となり大きなロスを生んだ)、日本でのワラント・CBアーブポジショントレーディングの内情(デルタヘッジでのガンマ押し下げで大損をだしたとか)、ソロモンを買収したトラベラーズのアービトラージに対するスタンスの違いやリスク認識の違いとか(このあたり、トレーディングの現場の人間であれば組織の中でのリスクテイクの要諦なので、身につまされる方も多いはず)、そしてソロモンの伝説のアービトラージチームの解体とLTCM危機の内情。元トラベラーズの重役で、現在のJPモルガンのトップ、ダイモン氏の相場観のすごさとか(例:現場の意見を押し切ってロシア危機前にロシア向けエクスポージャーを全て切らしたとか:親指と人差し指をくっつくかくっかないかというところまで近づけて(ゼロ、ということ)「これくらいまで引き下げるように」と発言する場面まで描かれています)。あとソロモンを買収したトラベラーズ(現シティ)のサンディワイル氏を「彼はディールメイカーであって経営者ではない」とばっさり切り捨ててたりしますが。

なにより、現場を知っているウオールストリートのリスク管理のトップのひとりとして、リスク管理の重要性とそのプロセス、そしてその問題点を筆者の経験を踏まえて現実に即した形で書かれています。最後のほうに書いてありましたが、「金融工学は効率的市場仮説に基づいている。(中略)伝統的な最適化手法は、既存の世界の内部で特定できるリスクや不確実性にしか対処できない」という(ナイトの不確実性?)言葉は、現場を知っているものの言葉として、重みがあります。何度も書きますが、「博徒の集団をまとめるには博徒の天才でなくてはならない」(そういう意味では、一時ソロモンを保有していたバフェット氏の凄みもかかれています)をまさに地で行っている感じ。

LTCM危機のときのウオールストリートの内情など、ウオールストリートの裏側を生き生きと書いてあり、それだけでも一読の価値はあると思います。

なによりトレーディングの現場の方はゼヒ!一読を。読み物としてもカナリ面白いです。

【追記】最近のお気に入り:スキマスイッチ「ボクノート」
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by ttori | 2008-06-15 13:01 | 本 / CD / TV

かいしゃの名前

f0005681_22463378.jpg久々に”モルガン家 The House Of Morgan”を読み返してみていて、発見したこと。

よくソニーとか、キャノン、NTTなどの会社の大株主として出てくる、モクスレイ・アンド・カンパニー。ADR(米国預託証券)の受託機関であるJPモルガン・チェースの株式名義人なのですが、これはかつてギャランティ・トラスト(JPモルガンの前身、モルガン・ギャランティの設立母体のひとつ)が考え出して、戦後このADRを日本に売り込んだモルガン・ギャランティのリージス・モクスレイ(本ではモクスリー)に由来らしい。
f0005681_22495727.jpg個人的には”キャピタル”という本で、世界の株式インデックス(指数)のMSCIがモルガン・スタンレー・”キャピタル・インターナショナル”(運用会社キャピタルが設立母体)の略だと知ったとき以来の衝撃(<あほ)。普通は最後の” I ”はindexの” I ”だと思っていた私は間違いですか、そうですか。

、、いや、だからどうだというわけではないんですけど、、。

単なる株式雑学(?)ですけど、、。

【追記】しかしマーケットは乱高下ですね、、、。債券は跳ね飛んで、特にまた中期あたりが叩き売られたり、、。アメリカの株とトレジャリーは若干落ち着き気味ですか。東京の株に関してはいろいろな方の話を聞いた限りでは「ウエイト下げですよー」って方が多いですね、、、。その割にはバリューが効いてたり、先物がなかなかディスカウントにならなかったりして、売りを吸収するくらいのしっかりした買いが入ってそうな雰囲気。対外対内投資統計をみると外からのお金が結構な金額買いこしになってるのが原因かなあ、と思いますけど。。あ、毎度書きますが、これは私の妄想です。為念
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by ttori | 2008-05-16 22:43 | 本 / CD / TV

change

パイロット、弁護士ときて次は政治家ですか。

まさかこれで就職ランキング上位に”政治家(&秘書)”とか上位にきたり、、、
しないか。

しかしいきなり総理大臣にはならんだろ、とかおもいつつも見てしまうんだろうな。

(昔のニュース:2003年です)
【就職希望調査】航空業界が人気に「キムタク」ドラマも影響
リクルートが14日発表した来春卒の大学生の就職希望調査によると、1位はJ
TBで4位以内に日本航空グループと全日空が入るなど、旅行代理店や航空会社の
人気が高まっている。同社は「旅行にかかわる仕事をしたい学生の意識が根強く、
木村拓哉さんが主役のパイロットを演じたテレビドラマ『GOOD LUCK!』
も影響した」と説明している。

、、その後ANAとJALは大変なことになりましたけど、なにか?

【追記】人数の多さからすると、国会議員(1000名くらい)<パイロット(数千人?)<弁護士(数万人)でしょうか。地域分散を考えるとパイロット<国会議員<弁護士かな?
パイロットって大多数がJALかANAか自衛隊にしかいませんし。
(個人的には昔、ロンドンでヴァー○ンアトランティックの客室乗務員の方とお会いしたことがありますが、、、)
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by ttori | 2008-05-04 12:44 | 本 / CD / TV

アナ

最近のお気に入りは土日のフジのスーパーニュース・スポーツコーナーの宮瀬茉祐子アナです。
ええ。

付き合ってみたい女子アナは? 1位にフジ・宮瀬茉祐子アナ
株式会社スパイダーネットワークスの運営する直感選択式アンケート「VSist」で行われた『付き合ってみたい女子アナは誰?』のアンケート結果が発表された。延べ総投票数は356,100票。トップ10には、フジテレビのアナウンサーが多数ランクインした。同アンケートはコメントを投稿することができ、1位の宮瀬茉祐子アナ(24,282票)「可愛い、、、清楚な女性は素敵だね」「意外とTV露出が少ない」、2位の松尾翠アナ(15,928票)「最近すごく気になる」「微妙に整っていない所が良いとの評価」、3位の古閑陽子アナ(15,738票)「うるぐす」などの声が寄せられている。
トップ10の結果は以下の通り(全100名)
1位 宮瀬茉祐子(フジテレビ)
2位 松尾翠(フジテレビ)
3位 古閑陽子(日本テレビ)
4位 高島彩(フジテレビ)
5位 葉山エレーヌ(日本テレビ)
6位 宮崎宣子(日本テレビ)
7位 平井理央(フジテレビ)
8位 中村仁美(フジテレビ)
9位 本田朋子(フジテレビ)
10位 戸部洋子(フジテレビ)
【1月18日 10時00分】

しかし直感選択式アンケートってなんでしょ、、、。
すいません、上の方の半分くらいは知りません、、、。
しかし10位以内はフジと日テレしかいないってのも、、、あわわ。。。
確かにフジのアナ採用は確信犯だとおもいますけど、、、。
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by ttori | 2008-04-20 21:04 | 本 / CD / TV

言葉

強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格はない

フィリップ・マーロウ
   ~『プレイバック』  レイモンド・チャンドラーから~
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by ttori | 2008-04-04 20:20 | 本 / CD / TV

まっとうな(?)本です。

f0005681_12162433.jpgはじめての課長の教科書
酒井穣 (著)

よくコメントをいただいている(恐縮です、、)NED-WLTさんが書かれた本。
本書でも書かれていますが、これまでビジネス書といえば、トップマネジメントや末端の社員の心得書、あと分野ごとの本(人事とか、経理とか)がほとんどで、実際に多くを占めるミドルマネジメントについて初めての書。
まあ、普通会社でこうしたミドルは本書でもふれられていますが、”出来る”人が多いので、”経営について”のトップマネジメントの本を読んでる事が多いと思いますけど(笑)。”明日から使える”本です。

正直に感想を書くと、”ごくまっとうなこと”が、”まっとうな形で”書かれている、ということです。特にミドルはビジネスの最前線にいて、日々様々戦っている、まさに”企業戦士”ですが、その日常の事を”地に足をつけて”書かれている、と思います。
個人として参考になった点は、組織は出来るやつ、出来ないやついろいろいますが、ミドルとして重要なのは出来ない人をいかにうまく動かすかが大切、という点は確かに、と思いました。
また組織のキーパーソンを探し、自分がキーパーソンになるという点、社内政治や予算についてなど、トップマネジメントの本にはそんな記述ございません(笑)。あと、海外勤務の後の身の振り方は、自分もそんな境遇になったときの心構えとしては参考になりました。海外勤務のあとって、確かに戻る所ないですよね(笑)。。
一つ思ったのは、こうしたミドルマネジメントについては日本独特のものなのか、それとも海外も同様なのか。よく海外の組織は”フラット”で、”意思決定が早い”といわれますが、組織としてどう違うのか(>と次の本を期待してみる)。また、ボトムアップの組織とトップダウンの組織では課長のファンクションが若干ちがうのかな、と思いました(私のいる会社はどっちかというとボトムアップ)。

むしろこの本、意識が現場から乖離しているトップに読んで欲しいな、と(あと新卒の新人)。よく”○○会社が**を開発した”とか、”**の売り上げが好調で、、”の裏にはこうした現場の人一人ひとりがいるわけで。

ほんとにミドルの研修にそのまま使えそうです。
そんなベンチャー、いかがですか(笑)?
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by ttori | 2008-03-23 12:12 | 本 / CD / TV

まぐれ

f0005681_17235325.jpgまぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか
ナシーム・ニコラス・タレブ (著), 望月 衛 (翻訳)

いくつかのところで取り上げられていた本。
オプショントレーダーとして長年マーケットで生き残ってきた筆者が、マーケットで使われている統計についての誤解や考え方についてまとめてあります。
基本的に統計をきちんと理解している人が読めば、「ふーん」とおもう事、常識的な話がほとんどですが、人が陥りやすい様々な間違いを例示していて面白い本です。何かを判断するときには期待値と確率分布を理解し、その確率分布がきちんと機能するのか、判断する必要がありますが、そうしたことについて陥りやすい間違いにつてい多くの例が示されています。
例えば、確率分布を計算するときにその元となるサンプルを集めますが、そのサンプルが本当に有意に”ランダム”であるかどうか。運用業界にかぎらず、多くの場合サバイバーバイアス(統計が残っているのは競争の中で生き残っている者のみだったり)がかかっていたり、標本抽出にかたよりがあったりします。また、それ以外にも統計にはいろいろなバイアスがかかっていることが示されています。(例:アメリカの高級住宅街で50万ドルしか収入がない人はその中で”不幸で貧乏だ”と思って暮らしているが、それだけ収入があれば多くのアメリカ人のなかで上位数%の豊かさに入る等。)

また、多くの事象が偶然で説明できるのに、それを”実力”だと勘違いする人がどれだけ多いかについてもかかれています。昔のエントリーで、一般に運用業界で言われるアルファは”もしかしたらコイン投げの結果にすぎないのかもしれない”というコメントを書きましたが、この本でも同じようなことが示されています。

私達は数字を示されると、どうも無批判にその数字を受け入れてしまったり、その計算の前提条件を考えないときがあります。
時々ある病気について「一万人に一人」の確率でおこる、とかいったり、最近では妊娠中にそのおなかの子供が検査で*%の確率でダウン症などの症状がわかる、といったり。
病気は一万人に一人だろうが、その一人はいるわけで、その一人にとってそんな確率はまったく意味をなさないわけで。
また、新聞などで大々的に発表が行われて”○○億円の経済効果が見込まれ、、、”と書かれたりしますが、その数字は様々な前提があって初めて出てくる数字で、その前提が崩れるとまったく意味がない。
まあ最近ではデータマイニング(データを掘り起こす)をあちこちに垂れ流している某アナリストもいたりしますけど。

私自身も筆者と似たような、年に一回大きな山を当てるような仕事のやり方をやっているし、筆者と同じく大学でモンテカルロシュミレーションで遊んでいましたので(私の場合は物理学で原子と結晶の軌道計算でしたが、モンテカルロは統計を直感的に理解できる面白いツールです)、なかなか興味深く読みました。また、これだけきちんと統計や、実際の事象がわかっている人達(彼や、彼の友人)でも、実際にトレーディングの現場にいれば心が揺らぐことがある(自分よりも何もわかっていない隣の若者が、波にのって大もうけして、自分よりお金を稼ぎ、みじめな気分にさせられる)事が書かれていたりして、なかなか面白い本です。

最近マーケットでは稀な事象が多発していますので(笑)、今のタイミングで読むのはぴったりの本ではないでしょうか。

【追記】ついでに書くと、最近の金融商品などでペアトレードなど”コリレーション(相関性)”について問題が出ていることがあります。LTCMのときにも問題になりましたが、ファンダメンタル関係なしに一緒に上昇するとコリレーションは(計算上は)跳ね飛びます。リスク管理の方々には釈迦に説法だとおもいますけど。例えば株式のペアトレードが陥りやすいのは計算するとまったく関係ない銘柄でも相関性が見えたりする場合があるのですが、株って”ベータ”が存在する以上、全ての銘柄にある程度の相関性があるんですよね。。
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by ttori | 2008-03-20 17:20 | 本 / CD / TV

なぜだか

突然読みたくなったのでアマゾンで注文。
究極超人あ~る
f0005681_12544980.jpg、、、しかしなんだな、他の本(専門書など)も一緒にたのんだ(というか前にたのんだ)のになんでこれだけあっという間にくるかなー。

むぁーかせてーーー!!って感じ。
久々にマンガ買いましたが、これって87年とかなのね、、、。
歳を感じます、、、。
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by ttori | 2008-03-16 12:55 | 本 / CD / TV



小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
by ttori

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