カテゴリ:本 / CD / TV( 78 )

崩壊にかけた男達

f0005681_9535382.jpg世紀の空売り
マイケル・ルイス (著), 東江 一紀 (翻訳)

ライアーズポーカー・マネーボールで有名なマイケル・ルイスがサブプライムショック、リーマンショックの裏で大儲けした人たちを描いた作品。
裏側を書いた本は数多ありますが、ほとんどが損した潰れたという話ばかりで、このような大変動の中で大儲けした人に視点を当てて書かれた本は珍しいと思います。

本書では投資銀行オペンハイマー(銀行アナリストメズレフ・ホイットニーで有名になりました)出身で、モルガンスタンレーのHF部門(HFのインキュベーター(孵化器)の役割も果たしている)フロントポイントのアイズマン、医者から転職して運用会社サイオンを始めたバーリ、自らの手がねだけで市場参入した小型ファンド・コーンウォールのレドリー達の三社に焦点をあて、業界の内情をえぐりだしています。
まず彼らがどのような思考回路をもってサブプライム債券をショートする(CDSをロングする)(最後は投資銀行株をショートする)に至ったかが描かれています。

そこで大きな役割を果たすのがドイツ銀行のクレジットトレーダーのリップマン。バーリが始めてサブプライムを対象にしたCDSが組めないかウォール街に相談したとき、唯一興味を示したのがドイツ銀行とゴールドマンの二社だけであり、この二社はサブプライムの大きな打撃を回避できた2社となりました(ただし、ゴールドマンについては気がついたのが遅かったが、市場の大火事に気がついて猛烈にポジションをひっくり返し、そして「一人だけ非常口から逃げ出し、そしてその非常口を閉めた」という記述があります)。そしてサブプライム危機に気がついてサブプライムCDOのメザニン(中二階部分)をショートしていながら、そのネガティブキャリー(つまりもし債券をショートすると、その金利部分を毎年支払わなければならず、資金流失になる)に絶えられず、一番最上位のシニア部分を数倍ロングすることでつりあいを取ったつもりが、シニア債券の大幅な値崩れで大損をするモルガンスタンレーのプロップトレーダー・ハブラーの話、最後に彼がカモにしたUBSとみずほの話。

そして業界内部のはなし。サブプライムCDSが登場するまでクレジット市場のディーラーは実質ショートする(下落する)ことに賭けることができない状態でした。ところがCDSができ、普及するにつれ、クレジットを「ショートする」という手段ができるようになったことが今回の大儲けの発端になったという事実が描かれています。
さらに債券市場のゆがみ(CDSの価格は額面に対して40%しかないのに現物の債券の価格は95%の気配をだして、マーク・トウ・マーケットを回避する)まで描かれています。本書の醍醐味は物語性というよりも、ここ数十年で急拡大した債券市場の裏側を余すことなく描いている点だと思います。さらに業界内の序列の話もかかれています。

しかし、、私の過去のログを読んで思うのは、自分の知識・見通しの甘さ。ただ、本書ではゴールドマンやムーディーズといった「スペシャリスト」と呼ばれる人達や投資銀行の経営陣が「自分がかかわっている債券の中身をマッタク理解していない」という事実、「頭がいい人が集まって、自分達がだまされ役のはずなのに、だますほうがマッタクゲームの内容を把握していない」という現実がえがかれているんですけど、、(本書のオビは「ムーディーズもゴールドマンもくそくらえ!」ですし)。

ともあれ会社が云々といった話ではなく、個別のプレイヤーが何を考えたか、という話が読める、とっても面白い本だと思います。
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番外編:最近読んだ本
f0005681_107068.jpg阪急電車 有川 浩著
友人が「おもしろい!」と絶賛していたので買った小説。確かにおもしろい。2時間くらいでいっきに呼んでしまいました。各駅停車の阪急での社内でのいろいろな人間模様が描かれた短編小説集です。こんど映画化されるようです。(ゼヒ弁護士S先生に読んでほしい(笑)。いい恋がしたくなりますよーw)

f0005681_109350.jpgまちがったっていいじゃないか 森毅著
私、友人達が「おもしろい」といった本を右から順番に買って読む乱読の毛がございまして、、(twitter)で友人が森毅先生のエッセイが好きだったというつぶやきをみて、森毅先生のエッセー集数冊をワンクリックでまとめ買い、、。

f0005681_1091512.jpgビール世界史紀行 村上満
三冊目は、休みの日の昼にビール飲んでへべれけになって、家族で出かけた先で見つけた本。サントリーの役員を勤められた方が書かれたもので少しずつ(ビール飲んでへべれけになりながら<あほ)よんでます。
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by ttori | 2010-09-20 09:51 | 本 / CD / TV

クオンツ

f0005681_21264612.jpgザ・クオンツ 世界経済を破壊した天才たち
スコット・パタースン (著), 永峯 涼 (翻訳)

金融業界で「クオンツ」と呼ばれる人たち-数式を駆使してモデルを構築し、様々な複雑な商品・運用戦略を産み出した人種-の実態を赤裸々に描いた本です。
モルガンスタンレーでPDTグループを率いるミュラー、巨大ヘッジファンドのシタデルを築いたケン・グリフィン、(後のクオンツショックの中心となった)GSAMの巨艦ファンド・グローバルアルファを産み出し、その後巨大HF・AQRを作ったクリフ・アスネス、ドイツ銀行の債券プロップを率い、サブプライムショックで巨額利益をたたき出しながら、その後のクレジット危機で巨大な損をしたボアズ・ワインシュタイン、そしてスタットアーブ(統計的裁定取引)を行い巨額の利益をたたき出し続けている巨大クオンツHF・ルネッサンスを運営する数学の天才・ジムシモンズ氏といった著名クオンツのそれぞれの生い立ちや、彼らのバックグラウンド、運用戦略について書かれています*。
*しかし、巨大とか巨額という単語が多いなあ、、。

まず、クオンツがこの世に誕生した背景を紹介しています。本書ではクオンツのルーツについてエド・ソープによる「ディーラーをやっつけろ!」という本を紹介しています。この本は数学の教授であったソープがカードゲームのブラックジャックについて数理的な確率からプラスの収益を生みだす方法を生み出し(カードカウンティングという手法)、実際にラスベガスのカジノで大勝ちし、それを本にしたものです。この本に影響を受けた人というのは結構多く、本書でもチラッとでてくる、プレディクション・カンパニーのドアンファーマー(”マネーゲームの予言者(プレディクターズ)たち―複雑系科学者、市場予測に挑む”トマス バス (著))もこの本に影響を受けたという記述があります。そして本書でも上記のクオンツ達が夜を徹して大金をかけてカードゲームをする姿が描かれています。

その後、ファーマやローゼンバーグなど様々な巨人が確立した金融工学を礎に、まさに投資の一分野を築いたクオンツ。ところがクオンツショックと呼ばれる主要クオンツが引き起こした巨大なマーケット崩壊(そのときの状況は私の過去のログ(ここ)にあります)までの過程、そしてその後のクレジット危機での苦境について描かれています。
本書でクオンツの大家・ファーマ先生の授業の光景が描かれていますが、その中でまずファーマ教授は第一声で「私が今から述べることの全ては、真実ではない」、また「私が伝えていることの中で、100%真実だというものはない。これは数理モデルの話だからだ。(略)これは物理学ではないのだ。(略)マーケットははるかに不安定で予測不可能なもの~現実世界に対する近似でしかない。~効率的市場仮説。大量のデータに基づいた仮説。我々が間違っている可能性は常にある」とも述べていることが全てを物語っていると思います。
そして全てのピークは2007年のクオンツショック。このとき統計的には5σ以上、という、数千年に一度しかおきない、「特殊イベント」が起こったといわれました。その刻一刻と崩壊していく、彼らのポートフォリオと切れそうになる気持ちを鼓舞し、ポジションを積みますことでうまく切り抜ける姿も描かれています。

本書を読んで思うのは、いつも書きますが数字が示されるとそれを鵜呑みにするのではなく、その数字の前提条件、どういう過程で出てきた数字か、きちんと精査する必要がある、ということ。本書のなかでもCDSで大儲けするドイツ銀のワインシュタインがモデルの相関について前提条件が「大間違いだ」と述べる姿も描かれています。

本書は「クオンツ」という世界の実態をきれいに描いていると思います。ただ、本職クオンツからすると物語風になっている分、深みがない、という意見もあるとも思いますが、それをしてもリーマンショックでの話のべつの側面=CDSやCDOといった商品を産み出した世界、バックグラウンドが理解できるのではないでしょうか。
私個人はクオンツショックを実体験しましたので楽しく読めた本、リーマンショックがなぜ起こったのか、ということを深く理解できる絶好の参考書だと思います。
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最近こればっかですが、LISMO CM「LISMO Fes!」篇

このCMの娘、川口春奈さん、かなりいい感じです、ええ。
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by ttori | 2010-09-08 21:19 | 本 / CD / TV

天下り

今週はまあ何も起こらないですなあ。<あほ

私のblogの本紹介は、金融の本か浅田次郎さんの本に偏ってますが今回はどっちにも微妙にかぶってますので。。(小説の紹介って実は初めてか??)
f0005681_23184594.jpgハッピー・リタイアメント
浅田 次郎

ネタばれするのであまり書きませんが、初めに浅田さん自身の体験を書かれています。もともと若いころに不渡りを出し、借金を踏み倒した経験のある筆者、現在は押しも押されぬ大ベストセラー作家。ところがその若い頃の負債(すでに時効が成立していますが)について、その当時債務保証した政府機関の老人の担当者がたずねてきて「可能であれば返済してくれ」といわれた経験(しかもこの担当は浅田氏の大ファンという怪しい事情もあり)からこの小説を思いついたそうで。
つまり「義務」はないが、「使命感」からかつての負債を返済する、という人間心理と、その返済した先がどうなっているかについて描いた小説。浅田氏自身、この「使命感」でかつての負債を耳そろえて返した、という事実から「返した分くらいはこの小説で取り戻したい」という笑える裏話から話しは始まります。

財務省ノンキャリの樋口と自衛隊を退官した大友は共に全国中小企業振興会JAMSに出向を命じられる。両名とも国の組織でそれなりに出世した55歳、今回の異動はいわゆる「天下り」。そこで会うのはかつての上司、そのJAMSの影の支配者で財務省から天下った矢島理事とその愛人で二人の教育係を命じられた女性・立花、そしてJAMSを設立したGHQのマッカーサー元帥に「終身雇用」されたという老職員ヒナさん。天下り先での業務は「特になし」。9時5時で何もしなくても給料は今まで通りもらえる。
まわりは縦社会で天下りで何もせずに甘い汁を吸う(=ハッピーリタイアした)「大人の」人ばかり。「大人」だけど、どこか普通な意識を持ち合わせ、他の職員とは一線を画した二人は、立花とともに本来の業務である「時効がきて請求権がない放置されている債権回収」を行い始めて、、。

ネタばれになりますので、これ以上書きませんが、まあさらっと2時間もあれば読めます。
政府組織、天下りってこんなもん、という皮肉を描いた小説ですな。どっかにそのモデルがあると思いますし、浅田氏のいろんな側面を数人の登場人物に投影して登場させていますから、小説というよりエッセーに近いかなあ、と。あと天下りの実態ってこんなもんなのかなあ、とも思います。ヨメが某銀行の役員秘書室をしていたのでいろいろ聞いた事ありますが、いわゆる「顧問」というおじいちゃん達の生態をかなり正確に書いてあると思います。

小説の題ハッピーリタイア。何をもってハッピーリタイアとするのか、いろんな価値観を投影した小説だと思います。
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by ttori | 2010-09-03 23:11 | 本 / CD / TV

もろもろ

f0005681_18153597.jpg最近読んだ・読んでる本
リーマン・ショック・コンフィデンシャル(上)(下) 追いつめられた金融エリートたち
アンドリュー・ロス・ソーキン (著), 加賀山卓朗 (翻訳)

リーマンショック前後にウォール街に何がおこったのか。事実を事細かに淡々と追った本。前に英語版を呼んでたので(途中まで読んで積読になってましたが、、、)途中までは飛ばし読み。「何が起こったか」「どうしてこういう結果になったのか」ということを知るには間違いなく一番の本だと思います。ただ、事実の背後関係とか、理論的な話はほとんど出てきません。ノンフィクションとして、事実を記録しました、という感じ。「愚者の黄金」と合わせて読むと、リーマンショックで何が起こったかよくわかると思います。
あと
ソブリン・クライシス 欧州発金融危機を読む
みずほ総合研究所

ギリシャ危機からはじまったソブリン(国家債務)危機の流れ、そして日本の国家財政についてまで網羅した本。日常的にニュースを追っかけていれば知っているような話が多く、かなりの部分がまとめなおし的な本になってはいますが、今後の日本へのインプリケーションなどもかかれています。まあ日本の政府債務赤字についていつまでもつか、ということも議論しており、結論的には「金融機関のホームバイアスが修正されるとき」ということが書かれていて、前私が書いていたこととかぶってて安心(?)しましたが(笑)。
ウォール街の歴史 [単行本(ソフトカバー)]
チャールズ・R・ガイスト (著), 菅下清廣 (監修), 中山良雄 (翻訳)

、、、実はこの本、ハードカバー版を持っているのですが、そっちはソフトカバーの数倍の分量があります。なかなか読みきるのが大変。ただ、すずかけの木の下ではじまったアメリカの証券取引が、ウォールストリートとして世界中にしられ、世界の金融の中心地となり、そして現代に至る歴史をまとめてあり、なかなか面白い本です。
シップファイナンス ―船舶金融概説
木原 知己

本屋で見つけてぱらぱらめくってみたら意外と面白そうなので購入。普段あんまりしらない分野なのでゆっくりと読もうと思います。
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昨日はいつものメンツとの飲み。
弁護士、M&Aバンカー、元証券化商品担当者2名、PEファンドの方、HFセールス、大手生保の国際業務の方、大手商社の方、中央官庁に出向中の方、新聞記者等々。
話題はプライベートなこと、マンションかいました!の話、結婚してない弁護士の方の四方山話、合コン話。blogの話題に、参加者の多くの方が海外駐在経験者ということで、海外での生活の話題。新聞記者の方が「記者はもっと勉強したほうがいい」とみんなに怒られてたり。
しかしいつもいつも話題豊富で楽しい会、ありがとうございます♪。
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マーケット、、、えらいことになかりけり、、。特にUSトレジャリー。
アメリカではデフレについての議論がかしましいようですが。
個人的にはアメリカはデフレまでには陥らない、と思ってます。

もちろん雇用が回復するまでには長い時間かかりますし、日本と違って人口が増えている国ですから、ちょっとやそっとでは”失業率”が低下していかないと思われます。また、雇用のミスマッチが失業率を押し下げるまでしばらくかかり、その間(フィリップス曲線を信じれば)物価の低下が続く、とも思われます(あ、あくまでフィリップス曲線の効用を信じれば、ですが)。
ただ、ユーロ圏内のように、言語が違ったり法制度が違ったりして域内の雇用のミスマッチが恒常的に高めに出てしまうことはないでしょうし、経済のダイナミズムも違うとおもいますから、時間はかかっても立ち直ってくると思われます。
USトレジャリーはMBS市場とか、他の市場の発行が止まってますし、企業の手元流動性が高まっている=借り入れニーズが少ないですから、大規模にお金を振り向ける先がない>自然とUSトレジャリー買い!ということになると思います。また、上記にも書きましたが、失業率が低下し始めないと物価が下落が進む=利上げ時期がどんどんさ先延ばしになる、、、で近いところのトレジャリーから金利低下圧力、、となっているのだと思われ。(しかしなんせ手元キャッシュが高まるとがんがんM&Aが出てくるお国柄ですからね、、。だぶついたキャッシュを最大限利用しようとする人ががんがん出てきて、それにがんがんファイナンスする金融機関がいるのはやっぱり日本と違うなあ、と。日本も円高を嘆いてばかりではなく、逆手にとって外のM&Aに積極的に打って出てくる企業がでてもいいのかなあ、と思いますけど。)

一方日本ですが、一次痛いことになっていた阪大の小野先生がおっしゃっていられる、フィリップス曲線を信じ、無理やりにでも失業率を低下させ、物価の下落を止める、という考え方がいいのか。でも問題は「どうやって失業率を低下させるか」。先進国では雇用のミスマッチが起こっており、なかなか雇用が増えない。特に製造業等の単純労働は先進国では簡単に増えずらい。
ではどうやって雇用を増やすのか。日本ではなんだかんだいってサービス業が全産業の8割を占めます。そこは新たなニーズが出てこないとなかなか大規模には雇用が増えません。もちろん介護・医療は将来の最大の雇用の受け皿にはなるとは思いますが、目先需要を増やすためには輸出を増やすのが一番手っ取り早い。円安待望が大きいのもうなずけるかなあ、と思います。
あと、posiさんがかかれてますが、「ブタ積みになってもいいから日銀券ルールなんて撤廃して、「デフレがなくなるまで量的緩和します」としたほうがいい」という意見に個人的には賛成。バブル期の事を書かれた本を読んでると、銀行員、「無理にでも貸し出せ」といわれると、ほんとにどうにかしてしまいそうな気が。でも「これからはアジアの時代だ!」とかいってアジア貸し出しが増える>国債から資金流失>国債暴落とか、、、。

あ、上記は私の妄想です。為念。
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何でも菅でもまとめんな、ということで。
Another Century's Episode:R PV
"Acid Black Cherry / Re:birth「リバース」"

しかし最近ほんまゲームやってないなあ、、。
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by ttori | 2010-08-21 17:58 | 本 / CD / TV

最近読んだ本

f0005681_2073112.jpgマネーの進化史 ニーアル・ファーガソン
フリー <無料>からお金を生みだす新戦略 クリス・アンダーソン
IMF(国際通貨基金) 使命と誤算 大田英明
禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン ベンワー・B.マンデルブロ/リチャード・L.ハドソン
そして
メタル・トレーダー 地球を売買する男たち  A.クレイグ・カピタス /飯島宏
もはや絶版となっているようですが(私は中古で買いました)、伝説のメタルトレーダー・マーク・リッチの物語。その生い立ちから商品トレーダー会社・フィリップブラザース(その後のフィブロ・ソロモン、最近までシティの傘下)で頭角を現し、自らの会社を興し、汚職をものともしない姿勢で巨額のマネーを稼いでいく姿が描かれています。イランに食い込み、第三国との武器輸出やマネーロンダリングや脱税を繰り返し、そしてイラン原油密輸の罪で有罪を受けるまでの過程が描かれています。そしてその傘下のトレーダーが惨殺されたり、麻薬に溺れて早世するなど、後ろ暗いところも余すことなく描かれています。

最近メタルを初めコモディティ投資が一般化し始めていますが、コモディティ投資を始める前にこういう世界でもある、という事実をしるには面白い本でした。
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by ttori | 2010-03-18 20:10 | 本 / CD / TV

事業仕分け

水曜日、会社の後輩(男)とヨメ友人(女)と飲み。いわゆる婚活支援というヤツで、、。
女性の方はヨメと同期・同じ職場で働いていた(ヨメは現在仕事を辞めて専業主婦)方なのですが、たまたま職場が銀行の秘書室という男の想像をくすぐる名前の部署(<あほ)なので。食いつきが違いますな。ええ。
ちなみに私はヨメの同僚やら付き合いのある企業の秘書室の方とかいろいろ存じあげておりますが。
普通(?)のOLですから。

f0005681_22544990.jpg面白南極料理人
西村 淳 (著)

先週の王様のブランチでDVD(映画「南極料理人」)が紹介されていたので思わず買った一冊(映画の原作です)。
ウイルスさえ存在できない南極ドーム基地。マイナス50度以上の極寒の大地で料理担当として参加した筆者が様々な食材を使って(そしてひねって)一年間食事を作り続ける様をユーモアを交えて描いています。びっくりしたのはその実情で、食材は超高級和牛から伊勢エビを初めとする超高級食材がそろう一方、極寒の大地ですから当然新鮮な野菜はありません。本書はまずどんな食材が冷凍できるか(牛乳とか卵まで凍らせてもっていく)から始まり、その調理方法、ごみを出さないために様々工夫をしながら料理をしていくさまが描かれています。また、南極越冬隊の日常生活が日ごろの私達の生活とはかけ離れていて、ごく普通のことをすることがあまりにも大変なことになる(少しでも油断すると凍傷になる。野球をしようにもボールが凍ってしまい弾まない)生活で、それでも笑いを絶やさず黙々と日常を過ごす様が描かれています。

圧巻は超高級食材を惜しげもなく使って行われる料理(映画では伊勢えびのエビフライとか描かれているようですけど。本書では工夫してフランス料理のフルコースを作る様や普通にカレーを作るのにも超高級和牛を使う様までえがかれてます)。一年間唯一の楽しみが酒と食事みたいな世界(あまりにも娯楽が無いため、何かにつけてパーティをする)ですから、いたし方ないのでしょうが、この豪華食材の大群は今だったら「事業仕分け!」とか「無駄!」とか言われて切られてしまうんだろうなあ、とも思いますけど、、。
*ちなみになぜかみんなでスーツを着てフランス料理を食べてる写真があります。、、しかしみなさんスーツをもっていったんでしょうか??

まあ映画「南極料理人 (おいしいごはんができました。)」のほうはまだ見てませんが。

この映像をみて、暖かいおにぎりと豚汁が食べたくなってその日の昼に実行した私は影響受け安すぎますか、そうですか。
ただ、やっぱり映像があったほうがおもしろい。食事に関してはビジュアルも重要なんだなあ、とつくづくおもいます。主題歌のユニコーンの”サラウンド”メイキングもいい感じです。いやー、でも映像をみてると極限状態なんだけど、なんだかのんびりしていてあったかくなる感じ&かしこまった感じではなくてあったかいご飯が食べたくなる&料理したくなるのは私だけでしょうか、、。
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家の近くの店でお茶。
一口飲んで若干残念な感じになってしまったぷーさん。
(かなりきれいに描かれてました)
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by ttori | 2010-02-20 22:37 | 本 / CD / TV

ハカ

ラグビー自体はあまり見ないんですが、これはすごい有名なので。
見るとすごい迫力です。

The Haka - New Zealand Vs Tonga
ラグビーニュージーランド代表オールブラックスの試合前の踊り、ハカ。
(あまりの迫力に見てるだけで血圧が上がってしまうような気がするのは私だけ?)

元々ハカhakaとは、マオリの民族舞踊だそうで、ニュージーランドのオールブラックスが有名ですが、上の映像みたくトンガやサモアなどのラグビー代表にもハカがあるそうで。
調べると、普通お互いのハカを尊重して相手のハカが終わるまで待つのが礼儀ですが、NZ対トンガの試合ではあまりに興奮したトンガ代表がNZがやっている途中で対抗するようにハカをやった*とか。

いや、目の前でこんなの見せられるとそら興奮してしまいますわな、、。
*ちなみに上の映像がその”ハカ・バトル”として有名な2003年のワールドカップ時のニュージーランドvsトンガ戦のハカだそうです。
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by ttori | 2010-01-31 10:13 | 本 / CD / TV

ライ麦畑でつかまえて、笑い男。

木曜日、同じ大学OBで金融機関で働く方の集まりで飲み。
某大手運用機関で働く後輩が転職したいとかこぼしていたので、子一時間、人生相談。「人生って厳しいですよね、、」、、、。
金曜日、久々に連絡をもらった商社でHF投資をしていた方と飲み。現在はHFセールスということで、いつもお誘いいただいている友人HFセールスを誘って3人で飲み。おやじトーク炸裂。

米作家J・D・サリンジャー氏、91歳で死去
小説「ライ麦畑でつかまえて」で知られる米作家J・D・サリンジャー氏が27日、米ニューハンプシャー州の自宅で、老衰のため死去した。91歳だった。代理人が発表した。
[ボストン 28日 ロイター]

「ライ麦畑でつかまえて」と聞いて本よりもむしろ笑い男を思い出した私はダメ男ですか、そうですか。
ちなみに私、野崎孝著の訳版は読んでなくて、村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を半分まで読んで積読になっております。<だめだめ

では久々にもう一度見ますか。<何をだ?
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by ttori | 2010-01-30 01:24 | 本 / CD / TV

バフェット

f0005681_23423141.jpgバフェットの株主総会
ジェフ・マシューズ (著), 黒輪篤嗣 (翻訳)

世界最高の投資家にして手元の100ドルを620億ドルまで増やした男、バークシャーハザウェイCEOウォーレン・バフェットが開くバークシャーの株主総会の様子を2年分、実況中継形式で記述し、バークシャーの事業やバフェットの手法について解説を行ったもの。バフェット賛美の本でも、表面的な解説本でもない、ナマのバフェットの姿が描かれ、とっても興味深い本です。

まず2年にわたる株主総会の様子が描かれています。「資本家のウッドストック」と呼ばれるネブラスカ州オマハで開かれるバークシャーの株主総会は、通常の会社の株主総会とは違い、2万人~3万人もの参加者(年々増えてるとのこと。「増えれば増えるほど質問のレベルが下がる」との指摘もありますが、、)とバークシャーについてではなく「バフェットの話を聞きたい」という人間であふれかえります。総会でバフェットとその相棒、チャーリー・マンガーに出されるのは”投資の仕方””ドルの行方”から”中絶の問題”、果ては”宗教観”まで、普通の株主総会では聴くことができないような質問ばかり。

加えてバフェットの事業の実態について書かれています。特にバフェットのポートフォリオについての考察。多くの方がバフェットというとコカコーラというイメージをお持ちですが、基本的にポートの中心をなすのはガイコを中心とする保険事業。そして家具会社や絨緞会社、ペンキメーカーに保険・飛行機会社といった種々雑多な企業群となっています。
詳しく見るとバフェットは”世界最高のポートフォリオマネージャー”というのが実態であるとおもいます。そしてその手法はどこまでもバリュー投資。保険事業を中核にすえるのはフリーキャッシュが手元に滞留しやすいからです。本書にも指摘されていますが、バフェットが買収した会社は手元のキャッシュフローをバークシャーに吸い上げられてしまうため、新規事業や事業拡大にお金が回っていない企業が多い、という実態が指摘されています。例えばバークシャーが買収してポートの大きな部分をしめていた「ネブラスカ・ファニチャー」という会社は買収当時全米有数の家具・家電販売会社でしたが、新規出店をほとんどせず、買収時同じ規模だったベストバイ(現在全米一位の家電小売チェーン)はその後ネブラスカファニチャーの数十倍の大きさまで成長しています。加えてポートの中には時代の流れの中で事業が破綻寸前の企業も含まれています(CEOが詐欺罪でつかまったジェネラル・リー(再保険会社)や現在苦境に落ちいている新聞社や出版社といった例や間違いも多くを犯している実態も描かれています)。一般に長期投資家だと見られていますが、(本人は大量破壊兵器と呼んでいる)デリバティブなどにも積極投資を行っている姿や、金融危機でマーケットが崩壊し悪名高いオーションレート証券(ARS)市場で、債券が投げ売られている姿をみて市場に飛び込み数十億ドルを投資し、たった2ヶ月で倍になったと嬉々として報告する姿も描かれています。最後はバフェットがもし亡くなったら、バークシャーがどうなるか、という議論もしています。

個人的に興味深かった記述は、かつて救済のために資金を投資したソロモンブラザースがいわくつきの世界最高のコモディティトレーダー、マーク・リッチ(アメリカから不正トレードで追放され、スイスで世界最大のコモディティトレード会社グレンコアを作り上げた)と取引しているのをみつけて取引をやめさせたこと。「彼との取引で利益が出ているのでいいではないか」とソロモン側が反論したことが書かれています。

最近バフェットが鉄道会社を買ったために「これからは鉄道の時代だ!」とはやす向きがありますが、上記のようなことを考えると(本書にも鉄道投資についてバフェットが「そんなに高いリターンは望めない」との発言がでてますが、、、)鉄道会社の巨大なキャッシュフローをあてにしての投資ではないか?バフェットが投資したから今後巨大なグロース産業に鉄道がなる、とは思わないほうがよさそうです(もちろん、鉄道”関連”は成長産業かもしれませんが、、、)。

ただ、世界最高の投資家バフェットの姿を脚色無く描いてある本書は、バフェットの手法をあぶりだし、現実のバフェットの姿が描かれている良書だと思います。
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by ttori | 2010-01-23 23:40 | 本 / CD / TV

さんタク!

飛行機マニアにはたまらない映像:今年のさんタクでキムタクとさんまが航空自衛隊、ブルーインパルスに搭乗するというもの。→1234
飛行機ファン必見の映像。ブルー、かっこいいです*。ええ。(正確にはさんまは乗らず、キムタクだけ5番機に搭乗するんですけど:ちなみにブルーインパルスは機体としてT-4という国産練習機を仕様していますが、それでも十分Gとかかかって大変なはず。)

*特に離陸直後急上昇するコックピットからの映像、コックピット越しに眼下で5機編隊がスモークを引いて飛んでいる映像なんて感動ものです。
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by ttori | 2010-01-09 17:42 | 本 / CD / TV



小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
by ttori

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