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リスク管理の要諦

しかし、今の新人とか、気が付いたらもうメガバンクはみず○とかなのね、、。富士銀行とか、第一勧銀とか、さくらとか現実に知らないのを聞いて自分の歳を感じます、、。

f0005681_136552.jpg市場リスク 暴落は必然か
リチャード・ブックステーバー (著), 遠藤 真美 (翻訳)

モルガンスタンレー、ソロモン、大手HFのムーアキャピタルで商品開発・リスク管理などを行っていた筆者によるウオールストリートのトレーディングの現場の経験を踏まえた、リスク管理への提言書。”流動性”ということをキーワードに、トレーディングの現場やリスク管理についての現状の問題点を指摘してます。

かなり現場に即した話が多く、新卒の方やトレーディングを行っている方にはゼヒ読んでいただきたい一冊。最後にRPテックの倉都さんがお書きになっているように、「ここまで内情をばらしていいのか」というほど、現実のトレーディングの世界の内情をありありと書いています。
例えば、モルガンでブラックマンデーの原因のひとつとされた”ポートフォリオインシュアランス”担当者として、いかにトレーディングをおこなっていたかとか、ソロモンでのリスク・アービトラージがリスク管理委員会でどのように議論されたか、とか。有名な元ソロモンの明神氏の会議での場違いな発言まで書かれてたり、M&Aリスクアーブ担当者が「このポジションは99%大丈夫」といった発言(現実的にそんな確率はありえず、結果そのM&Aは破談となり大きなロスを生んだ)、日本でのワラント・CBアーブポジショントレーディングの内情(デルタヘッジでのガンマ押し下げで大損をだしたとか)、ソロモンを買収したトラベラーズのアービトラージに対するスタンスの違いやリスク認識の違いとか(このあたり、トレーディングの現場の人間であれば組織の中でのリスクテイクの要諦なので、身につまされる方も多いはず)、そしてソロモンの伝説のアービトラージチームの解体とLTCM危機の内情。元トラベラーズの重役で、現在のJPモルガンのトップ、ダイモン氏の相場観のすごさとか(例:現場の意見を押し切ってロシア危機前にロシア向けエクスポージャーを全て切らしたとか:親指と人差し指をくっつくかくっかないかというところまで近づけて(ゼロ、ということ)「これくらいまで引き下げるように」と発言する場面まで描かれています)。あとソロモンを買収したトラベラーズ(現シティ)のサンディワイル氏を「彼はディールメイカーであって経営者ではない」とばっさり切り捨ててたりしますが。

なにより、現場を知っているウオールストリートのリスク管理のトップのひとりとして、リスク管理の重要性とそのプロセス、そしてその問題点を筆者の経験を踏まえて現実に即した形で書かれています。最後のほうに書いてありましたが、「金融工学は効率的市場仮説に基づいている。(中略)伝統的な最適化手法は、既存の世界の内部で特定できるリスクや不確実性にしか対処できない」という(ナイトの不確実性?)言葉は、現場を知っているものの言葉として、重みがあります。何度も書きますが、「博徒の集団をまとめるには博徒の天才でなくてはならない」(そういう意味では、一時ソロモンを保有していたバフェット氏の凄みもかかれています)をまさに地で行っている感じ。

LTCM危機のときのウオールストリートの内情など、ウオールストリートの裏側を生き生きと書いてあり、それだけでも一読の価値はあると思います。

なによりトレーディングの現場の方はゼヒ!一読を。読み物としてもカナリ面白いです。

【追記】最近のお気に入り:スキマスイッチ「ボクノート」
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by ttori | 2008-06-15 13:01 | 本 / CD / TV
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小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
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