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ばかはどっちだ。

経産次官「デイトレーダーはバカで無責任」 講演で発言
 経済産業省の北畑隆生事務次官が講演会で、インターネットなどで株売買を短期間に繰り返す個人投資家のデイトレーダーについて「最も堕落した株主」「バカで浮気で無責任」などと発言していたことが分かった。北畑氏は7日の記者会見で発言内容を認め、「申し訳ない」と陳謝した。
 講演会は1月25日、都内のホテルで開かれ、経産省所管の財団法人・経済産業調査会が主催。企業関係者ら約130人が無料で参加し、北畑氏が買収防衛策などをテーマに約2時間話した。北畑氏はデイトレーダーについて「経営にまったく関心がない。本当は競輪場か競馬場に行っていた人が、パソコンを使って証券市場に来た。最も堕落した株主の典型だ。バカで浮気で無責任というやつですから、会社の重要な議決権を与える必要はない」と発言。デイトレーダーに適した株式として、配当を優遇する代わりに議決権のない「無議決権株式」を挙げ、上場解禁を唱えた。 米系投資ファンドのスティール・パートナーズを名指ししたうえで、「株主、経営者を脅す」と発言。「バカで強欲で浮気で無責任で脅す人というわけですから、七つの大罪のかなりの部分がある人たちがいる」などと話した。
 北畑氏は朝日新聞の取材に対し「激しく言い過ぎたかもしれない。講演会で眠い目をした人に難しい話をしているのだから、少しはおもしろく言わないと聞いてくれない。適切ではなかったが、そこだけ取り上げられるのは本意ではない」と語った。
(2008年02月08日03時05分)

もはや何をいわんや、です。

馬鹿はどっちだ、というコメントがありましたが、そのとおりだと思います。
もちろん私が金融・マーケット関係者であるというある種の贔屓目を差し引いても、国の官僚機関のトップクラスの人の発言としては、例えそれが”一部を切り取られた”としても不適切であることは間違いないと思います。
そもそも根本としてマーケットという機能を軽視しているのがありありとわかります。

どうもこの国は”資本主義”ではなく”官僚主義”、”民主主義”ではなく”エリート主義”なんだろうかと考えてしまいます。もちろん、キャリア官僚の友人などを見ていると優秀な方が多いことは認めますし、彼らとて一生懸命がんばって仕事をしているのは認めます。
ただ、最近の厚生労働省の年金問題や薬害問題を引き合いに出すまでもなく、組織としての官僚組織が現代にあわなくなってきているのではないか、と思います。

この発言、日経金融(廃刊?)のスクランブル欄に結構前に出ていましたが、日経新聞本紙で取り上げるまで、かなり時間がありました。日経としても「こんな発言を取り上げるのははばかられる」とい意識がはたらいたのだろうか、とも思います。
【追記】こちらに発言の全容があります。内容としてはかなりまともな事を言っていますが、結局上記部分が切り取られたのは、あまりにも内容が不適切であったから、だと思います。
、、、結局上記の言葉がホンネなんでしょうね。

投資をする目的は”お金儲け”です。
投資がなければ発展はありません。
そして株式投資とは不確実な未来に対して、有能な人によりよい未来を作ってもらうために、希望を託す行為だと思います。
そのリスクを取る対価としてリターンがあります。
さらに、マーケットとはわからない未来に対する現在価値についての意見の最大公約数を発見するための舞台装置だと思います。
もちろんマーケットは間違いを犯します。でも、間違えばその”将来”は時間がたてば実現し、間違った投資は損失という形で間違った人を自ら罰します。
短期トレーディングで利益を上げることは難しいとは個人的に思います。
でもインサイダーなど、法を犯さない限り、短期だろうが、長期だろうがその投資に貴賎はありません。儲かった人が正しいのです。

まあ、マーケット(=民意)を軽視するのはこの国の政治や国家のいつもの姿ではないか、とも思いますけど、、。
by ttori | 2008-02-09 18:20 | News
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小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
by ttori