チョコレートの真実

f0005681_1145212.jpgチョコレートの真実
キャロル・オフ (著), 北村陽子 (翻訳)

本書では、チョコレートの原料となるカカオ・ビジネスの現状と、アフリカなどでのカカオ農園の現状、カカオビジネスの裏側を報告しています。
まずカカオが社会に受け入れられ、チョコレートとして流通するにいたった経緯、そしてアフリカ・カカオ農園の現状について報告しています。その農園での少年達の奴隷的な扱い、国境を越えて少年達がだまされて人身売買に巻き込まれ、カカオ農園に売り飛ばされ、決して家にはもどれない悲惨な現状や、コートジボアールなどの農園で働いている子供達がなぜそこに行くにいたったのか、それは貧困と、希望を求めて自分の意思で国境を渡ってしまう悲しい現状を報告しています。その上で、そうして生産されたカカオを知らないふりをして輸入している大企業(マーズやネスレ、キャドバリーなど)の姿勢について言及し、一般家庭で広く愛されているチョコレート・ビジネスの問題点について言及しています。

最近南米などでの鉱山で同様の奴隷的な労働実態が問題になりましたが、いまだ世界的にこうした奴隷が残り、なぜそうしたことが行われるのか、考えさせられる本です。

もちろん人間としての尊厳を得られない奴隷制度を許すべきではないですが、どうしてそのようなことが文明化(この言葉は個人的には傲慢な響きがあって嫌いなのですが)された現代社会に残っているのか考えると、個人的に文明化(生活の現代化)が奴隷を生み出しているではないか、と懸念しています。
ただ、例えば本書の中にも書かれていましたが、アメリカの企業が世界の工場での児童労働を問題にされたために、その工場で働いていた児童を解雇した結果、児童がより危険な仕事に就かざる得なくなった現状など、先進国の常識との乖離と、無知がより状況を悪化させることもある、ということもあります。もちろん奴隷の定義によっては、ある種われわれは程度の差があれみんな奴隷だとみなされるかもしれませんし、奴隷制度はもはや世界にはない、ということになるかもしれません。

これは昨日あるテレビ番組で言っていましたが、出ていた議員がテロの定義を「非合法の~」と言っていたの聞いて別の人が「非合法といったって、それはどこの法律?国際社会というけれど、その法の外にいる人達は自分達の活動は非合法とは思っていない。むしろ自分達の活動は合法(彼らの法律がイスラムであればイスラムの聖戦)だと思っているんじゃないか?」という議論がありました。

私達の一律な価値観や生活様式、社会様式を世界に振りまいた結果、現代の”奴隷”を産み出しているのであれば、立ち止まって考える必要があるのではないか?今自分で常識だとおもっている事も、本当は非常識ではないのではないか、と考える必要があるのではないだろうか、もっと世界のいろいろなことを知らなければならないなあ、と考えます。

ああ、旅したいなあ、、。
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by ttori | 2007-10-13 11:35 | 本 / CD / TV
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小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
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