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ベストセラー

f0005681_937213.jpgヤバい経済学 ~悪ガキ教授が世の裏側を探検する~
スティーヴン・D.レヴィット〔著〕 スティーヴン・J.ダブナー〔著〕 望月 衛訳

読もう読もうとおもいつつ、ベストセラーはあまり読まない癖がむくむくともたげて(<あほ)しばらく放置していた本。雑誌などで昨年のベスト経済学書として一位になった本です。



一般に言われている事を、統計から「本当にそうなのか?」と実際に調べてみた、という内容になっています。ヤクのバイヤーはほんとに儲かるのか、とか、テストでは実際に不正がないのか、とか、少年犯罪が減った原因はなにかといった問題に対して、一般に語られている事をすべてリセットし、実際のデータから、これまで語られてきたことがまるっきり違う、ということを証明しています。たとえば、アメリカで少年犯罪が減った大きな理由は中絶が合法化し、低料金化したから、という結果とか。

内容はかなり面白い。ただ、経済学だといわれると?で、いみじくもあとがきで書かれている、レヴィットが学会で「これは経済学ではない、社会学だ」といわれるたびに、社会学者が引きつって頭を横に振る、というのもなるほどな、と思います。

一番気になった点は、
学校の点数を回帰分析して、どのような要素がもっとも成績に影響を与えているか、という統計資料です。個人的にもう少しでパパになる私が興味があったという面もありますが、結果はかなり衝撃的で、学校の成績と相関しているのが、
・親の教育水準が高い
・親の社会・経済的地位が高い
という点が入っているところです。

つまり、長い目でみて、もし学校のテストの点が将来の収入にリンクしている傾向にあるのであれば、階層社会がかなり固定化していく、という事実です。
このことをレヴィットは身近な例(豊かな家庭で育った子がハーバードでぱっとしないのに対して、家庭環境の悪さからティーンエイジャーでいっぱしのチンピラになっていた黒人のR.G.フライヤー.Jrがハーバードで27歳の気鋭の教授)を出して細かい論評を避けていますが、これは教育問題を語る上で大きなポイントだと思います。

で、日本でも似たような現象が起きているのではないか、と思います。
私もかなりの田舎出身なのですが、田舎出身や社会的地位の低い人の子供が社会的に成功する確率が教育を通して低下し、さらに経済的な格差を産み出す源泉になってしまってはいまいか、と思うのです。ただ、日本の格差社会問題を現在議論している政府の首相が”超トップ”エリートの安部総理(親から親戚まで多くの政界・財界人を輩出)というのはかなり皮肉なことですけど。彼らはよく再チャレンジ、という言葉をつかいますが、首相自身は一回もチャレンジってしてないんだろうなあ、と個人的にはおもったりします。首相の世論とのズレは一般の人の感覚があまりつかめてないのではないかなあ、と個人的には思ったりするのです。

内容的にはかなり面白い、考えさせられる本で確かにベストセラーになるなあ、と思わせる本です。
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by ttori | 2007-03-11 09:19 | 本 / CD / TV
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小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
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