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知られていない原油価格高騰の謎。

f0005681_1722470.jpg知られていない原油価格高騰の謎。
芥田知至 著


最近読んだ原油関係の本の中でわかりやすく、かなりお勧め。
「なんで原油ってこんなに大騒ぎしてんだ?」
「投機筋とか、BRICsとかが原因とかいっているけどほんと?」
という、TVに出てるあやしいおっさんたちの言っている事について、データから一つ一つ検証し、解説付き。

その1
「投機筋がWTI原油を押し上げている」

>結論として「そんなことはない」
NYMEX(WTI先物が上場されている取引所)の非当業者(投資銀行やブローカーなど)+非報告者(ヘッジファンドなど)のネットのポジションは上昇局面で売りこしが多く、直接買い上げているわけではない。
つまり、当事者(石油業者など)が買ってるって事???




その2
「BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)諸国の経済成長が原油価格を押し上げている」

>大枠としては当てはまらない。
BRICs諸国を見た場合、輸出の増加は輸入の増加を上回っている。
原因は、ブラジル、ロシア(特にロシア)が原油を増産し、輸出を増やしており、中国の輸入増加量を上回る上昇を示しているため。
なにより、中国の消費量はアメリカの数分の一しかない。
まあ、確かに中国の石油消費の伸びはすさまじいものがあるので、一部そのファクターがあるのも確かでしょうけど。

個人的に読んでいて、印象深かったのは、
アメリカでは原油価格が低迷したとき、大型のM&Aが吹き荒れ(例:シェブロン+テキサコ、エクソン+モービル等々)、合併に伴い製油所を統合、効率化を行った結果、現在ほとんどの製油所がフル操業状態になっており、ハリケーンや製油所の事故などで製油所の操業が止まると、すぐさまガソリンの供給不安からガソリン先物が高騰、つられて原油価格が高騰する、という点。
これを考えると、先行き供給不安を抱える精油業者は、先物で手当てした、とも考えられる?

さらに、アメリカのビックスリー(GM、フォード、ダイムラークライスラー)が数年前まで、日本車にアメリカ市場の売り上げのシェアを奪われていたため、唯一のドル箱である大型SUVを値引き販売した。こうしたSUVは燃費が悪く、全米のガソリン需要を膨張させた、という要因もあるようだ。

これまでの疑問が結構いろいろ氷解して、すっきりしました。

いやー、しかしそう考えると、しばらく原油は高そうですね。
本にもでてましたが、原油の高騰は特に東南アジア等、通貨が切下がり、購買力が減っている国の経済に打撃が大きいと考えられる上、最近エマージング系の債券が下がっているんで要注意、ってかんじでしょうか。
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by ttori | 2006-05-28 17:12 | 本 / CD / TV
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小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
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