はちご先生

はちご先生に触発されて、株式市場まわりに書いてみるなど。

普通の方は株を買うとき、「東京証券取引所」で取引をされることがほとんどだと思われます。
ですが、東証で株を買ってその後どうなってるか気にしない方も多いと思われます。
ので、決済についてとか、OTCマーケットとか、レンディング市場について少し書いてみようと思いいます。

普通東証で株を買うと、T(トレードデート、実際に株を買った日)+3(営業日)で実際の株券と現金の受け渡しが行われます。つまり、4月1日に株を買ったとして(土日をはさまないとすると)4月4日に実際に株券と現金の決済を行います。

普通の方はいわゆる「カウンターパーティ」リスクなんぞなにそれ?って感じだと思います。デリバティブなどの”相手と1対1で取引する”場合は、取引相手がもしかしたらつぶれて、買った株券渡してもらえないかも、、、っというリスクがあります。これがカウンターパーティ(取引相手)リスク。東証で株を買った場合、もっとも特徴的なのが、このカウンターパーティリスクが低い(ない、とは言いません)所にあります。

脱線しますが、アメリカなどでデリバティブの規格化標準化、取引所への取引集中というのはこのカウンターパーティリスクの遮断という側面があります。デリバティブ(金融派生商品)は各個別の取引ごとに微妙に条件が違ったりして、一般化されていません(細かいことはISDAといわれる、デリバの大元の契約書で標準化されていますが、、、)。一方で取引所取引は”だれでも””規格化され””受け渡しまで規定され””売買相手は全て取引所”という特徴があります。

「そんなん普通じゃん?」と思われる方がおられる方も多いと思いますが、普通私達の商取引において全ての条件が一緒、という取引はまれ、だと思われます。つまり株券(会社の所有権を象標化し一般化した券面)という”一般化した”券面を、”規格化”したマーケットで”価格のみを交渉して(板売買)”取引するのが証券取引所となります。

そして一番大切なのが”決済上”での”売買相手”が証券取引所、というところ。普通株を買った場合、”売り手”というのはわかりません。もちろん証券取引所は”売り手”も”買い手”も把握しています。が、私達は株を買ったとき、わざわざ相手を見つけて株券と現金を渡す手間を省くことができます。

証券取引所は何をしているのでしょうか?
証券取引所で売買できるのは指定証券会社となります。指定証券会社は自分のところのお客様が売買する株等の明細を把握しています。証券会社は証券取引所を通じてその取引の決済(株券と現金の受け渡し)を行います(上記T+3で)。株券そのものは”ほふり”と呼ばれる保管振替機構に集中的に集められています。現在は上場株券は紙そのものは物理的になくなり、電子データとなっており、証券会社とのデータのやりとりだけとなってます。
証券会社は全てのお客様の売買を通算し、差分のみの株券をほふりを通じて現物株券の移管します。一方で各売買主体ごとの細かい現金決済もまとめて東証と決済を行います(この時の指定現金決済銀行に仙台の77銀行が入ってたりするんですが、理由を知りたい方はググッてみたら面白いかも)。

一方で通常の株売買市場で”ザラバ”といわれる普通の売買市場以外に”立会い外””市場外”取引といわれる市場があります。

先ほど取引所取引の特徴として”売買相手がわからない”というのを挙げました。一方で機関投資家など大口で取引する場合、”一日では売買できる量じゃない”けど、”今”売りたい、というニーズが発生します。投資信託とかが突然の大口解約で資金が必要立ったりする場合ですね。
この場合使われるのが”立会外””市場外(OTC:オーバーザカウンター)”市場です(東証の場合はTostNet、大証/JASDAQはJ-Net、証券会社が相手での場合取引所を通さない市場をOTCというなど)。
これはザラバ取引が”決済相手は”取引所ですが、売買相手は不特定多数、というのに対して、売買相手が確定していて、決済相手が証券取引所(もしくは証券会社)というものです*。
*ここで取引所取引が決済など”規格化された”取引にだと書きましたが、一方で証券会社が相手となるOTC取引はこうした規格化した部分をカスタマイズできます。例えば決済をT+2にしたりT+1にしたり。株式市場で一般にOTC取引というと決済は証券会社経由、売買報告は証券業協会(JSDA)となっています)。

こうした売買は多くが”証券会社”が相手となり、売買が行われます(顧客同士で相手を見つけて売買する場合も多い)。取引所が”商いを集めて””売買相手を見つける”という機能を証券会社が代替しているともいえます。

証券会社が相手となるとき、顧客がある銘柄を”買いたい!”といったとき、証券会社はプライスを提示し、合意できれば立会外市場で売買を行います。このとき売り手の証券会社はT+3で相手に株券を渡してあげないといけません。

このとき出てくるのが株券レンディング(貸借)市場。
もちろんその日のうちに買い戻すことができれば株券の受け渡しは一日のネッティング決済ですから受け渡すことができますが、買い戻すことができなければ株券をT+3で受け渡すことができません。そのため証券会社はその当該銘柄をもっているところから株券を借りてきます。これを株券レンディングといいます。

レンディング市場というと”空売り”と密接な関係があります。通常空売りとは”株券を他社から借りてきて、売却し、価格が下がったところで買い戻して利益を上げる”という行為です。この”株券を借りてくる”市場がレンディング市場といいます。

通常証券会社のレンディングデスクは大口の株券保有主体(信託銀行など)と連絡をとって、株券を一年契約などでまとめて株券を借りてきます(消費貸借契約)。TOPIXなどのインデックス運用のFM等が貸し出しの主体となり、通常数十bpsでまとめて数千億単位で年間貸し出し契約を結んでいる例が多いと思います。証券会社のレンディングデスクはこの借りてきている株券の在庫を見ながら様々な主体に株券を貸し出しを行います。

、、、しかし思った以上に長くなってしまったなー、、。
とりあえず本日ここまでー。また次の機会にー
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by ttori | 2011-04-03 11:22 | Market(マーケット事件簿)
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小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
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