チョコレート

【バロンズ】ココア先物は下押し後、堅調維持か
 カカオ豆の主要原産国であるコートジボワールで10月に収穫が始まれば、カカオの供給量は回復するはずだ。そうなれば、ココア先物は弱含む可能性があるが、中期的には引き続き堅調が見込まれる。
ココア市場は7月後半、大きな緊張感につつまれた。英ヘッジファンド、アルマジャロが、ロンドン国際金融先物取引所(LIFFE)の倉庫から、カカオ豆約24万トン、10億ドル(約850億円)相当を現物で引き取ったとのニュースが流れたためだ。ちなみにLIFFEでは持ち高制限はない。だが、その数日後、現引きされたカカオ豆の約半分は、あるチョコレートメーカーに引き渡される可能性が高いとの報道がなされたことで、緊張感は収まった。米ハケット・グローバル・アドバイザーズのショーン・ハケット社長は、実需の動きが目立ってくると、市況はピークアウト間近と話す。
 だが、世界の主要なカカオ豆供給源である西アフリカの2009/10年度(09年10月-10年9月)の収穫量が堅調とは言い難い状況だったため、ニューヨークの「ICEフューチャーズUS」ではココア先物が1トン当たり約3000ドルまで急騰した。その後もチョコレートメーカーをはじめとする実需筋の在庫積み増しによって、依然高値圏の推移になっている。10月以降の収穫量は、昨年の収穫不足を補うのに十分な量とみられている。だが、需要が回復していることやコートジボワールで政情不安などの問題が続いていることなどから、ココア先物は今後も3000ドル超の水準を維持する可能性がある。
 アナリストによると、10月まではまだ2カ月あるが、今年のコートジボワールは天候に恵まれ、深刻な疫病にも見舞われていないことから、10/11年度の収穫量は110万~120万トン程度と平年並みの水準が見込まれる。コートジボワールは世界のカカオ豆の約35%を生産しているため、チョコレートメーカーの生死はその収穫量にかかっている。02年から03年に勃発した内戦以降、選挙で選出された大統領は不在で、停戦後も大統領選はたびたび延期されている。英バークレイズ・キャピタル証券のアナリスト、Sudakshina Unnikrishnan氏は、政情不安が原因で、カカオ産業に必要な十分な投資が行われていないと話す。そのため、収穫量の不足と老木化によってカカオの生産量は停滞している。米先物業者プライス・フューチャーズ・グループのアナリスト、ジャック・スコービル氏は、コートジボワールのカカオの収穫量が期待どおり十分なものであれば、ICE12月限は2800ドルまで下がる可能性があると述べる。7月31日の期近9月限は、前週末比3.3%高の3065ドルとなった。 スコービル氏は、供給は市場の不均衡を是正するのに十分であるばかりか、やや過多になる可能性もあるとしている。そうなれば、価格は10/11度前半までに2600~2400ドル程度にまで落ち込む可能性がある。
 米オプションセラーズ・ドット・コムのポートフォリオ・マネジャー、ジェームズ・コーディア氏は、短期的な供給は十分であっても、需要も増加するはずだとし、ココア先物は今後半年から1年で3500ドルまで上昇するとの強気の予想をしている。
 チョコレート消費は、中国やインド、ロシアを中心とする新興市場で増加している。また、昨年のリセッション(景気後退)後は、欧米でも需要が回復している。これは、どのくらいの量のカカオ豆が、ココアバターやココアパウダーなどの製品に実際に加工されたかを示す、カカオ豆粉砕処理量にも表れている。
 Unnikrishnan氏によると、リセッションによって、比較的安価なミルクチョコレートよりダークチョコレートの方が売り上げの落ち込みが目立つ。コーディア氏は、米国経済が回復すれば、より品質の高いチョコレート、つまりカカオの使用量の多いダークチョコレートを購入する消費者が増える可能性があると述べる。
 バークレイズの予想も強気だ。同社は、ココア先物は、現四半期中に1トン当たり3100ドルに達し、今後6カ月で3150ドルにまで上昇すると予想している。
(バロンズ)

あんまり詳しくは無いですが、めずらしい話なので。

NYのICEとロンドンのLIFFEに上場しているココア先物。
過去「チョコレートの真実(キャロル・オフ著)」を読んで若干の知識はあったものの(ここ私の書評)。ちなみにココアはコートジボワールとガーナで生産量の半分をしめています。しかしこのコートジボワール、かなりの政情不安であるとのこと。

今回アルマジロ(Armajaro)という会社が先物を買い占めて値段をつり上げた挙句、そのまま先物を現引き*し24万トンものココア現物を引き取ってしまい、いきなり在庫がなくなって(こちら:Liffe指定倉庫にあるココア豆の殆ど(約270,000トンのうち240,100トン)を現引きした)一種のパニック状態に陥ったとのこと。
現在はココア先物は3000ドルを割り込み、かなりの下落になっておりますが。
*ちなみに現引きとは、先物の決済で現物を受け取る/引き渡す(現渡し)こと。通常金融商品では清算値と建値の差額のみを決済します(差金決済)が、一部の先物では現物を実際にデリバリーします。日本では債券先物で現物決済が行われています。一方で株式先物は差金決済です。

ちなみにこの買占めを行ったアルマジロという会社、98年にアメリカの商品会社フィブロ(かつてはソロモンブラザースと合併し、フィブロソロモンとして市場に君臨。直近はシティの傘下で商品プロップ(自己売買)部門でしたが、原油のトップトレーダー・アンドリューホール氏に対して1億ドルものボーナスを払おうとして問題になり、結局シティはフィブロ部門を分離・売却しました)のココア・コーヒートレーダーだった方が作られた会社とのこと。ちなみに前に読んだ”メタル・トレーダー 地球を売買する男たち  A.クレイグ・カピタス”では、フィブロ(フィリップブラザース)のトレーダーが政情不安の地域に乗り込みトレードをしていく姿が描かれてましたが。

もともとココアはガーナなど一部地域で栽培されていますが、多くが紛争地域に位置しており、さらに上記の本でもかかれてますが、人身売買も含めてかなり治安が悪い。

多分多くの方が気付かれていると思いますが、ご他聞にもれずココアも中国などの新興市場の需要が伸び、さらにクリスマスに向けにチョコレート向けのココア消費が伸びるとの思惑でここ数年で高騰しているとのことで。

しかし、最近の小麦といい、このココアといい、まあ何かと話題の多い鉄鉱石や石炭といい(石炭市場の話題だと先日書きました、JPモルガンのトレーダーが大損した市場)資源・コモディティ高騰しているのに各社値上げではなくコストカットとか、チョコレートの量を削るとか、なんだか生活の隅々まで、思考の隅々までデフレが浸透してしまっているなあ、と思う私は特殊でしょうか??
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by ttori | 2010-08-17 21:03 | Market(マーケット事件簿)
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小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
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