雇用

こちらの方(漂流する身体。とってもクレバーなことを面白く書かれて大好きな方です)が書かれていたのを読んで、個人的に考えたこと。
(毎度毎度ですが、経済学をまったく勉強した事の無い(大学の専攻は物理です)私の妄想です。その辺ご容赦いただければ幸いです。)

議論の元は生産性の向上が雇用を圧迫するか?という問題。
オークンの法則(失業率の変化とGDP成長率にはリニアな関係がある)が破れているのでは?という議論。

個人的な理解からすると、生産性は投入生産要素(資本や労働など)からの付加価値がどれだけ産み出されるか。つまるところ生産性向上とは投入資源が一定のとき、産み出される付加価値が増えること。
付加価値の捉え方としては製品やサービスの生産・消費拡大、GDP成長が考えられます。単純に考えると付加価値が拡大する(GDPが成長するとか)のは生産性が変わらなければ投入資産が増えたということであり、一方で生産性が成長すれば投入資産は一定でも付加価値生産は拡大するということだと思います。
で、上で議論されているのはオークンの法則についてで、投入資産のうち、労働の割合がどうなっているかという風な捉え方をしてます。(前置き長々とすいません、、、)

個人的な捉え方を書くと、現在は雇用がかならずしも一国の中で完結するとも思えないし、アメリカでは生産拠点の海外移転(オフショアリングという話題もありました)により、産業構造として新しい新規領域・高付加価値セクターへの雇用の移転があって始めて失業率が本格低下を始めるという意味では、上のリンク先のシカゴ連銀総裁の見方と同じかなあと(つまり、失業者のスキルと雇用者の要求とのミスマッチ)。その上で、失業期間の長期化ということはアメリカで新規成長セクターが出てきていないのでは?という問題意識もでてきます(これはこれでとっても大きな問題になりそうですが、、、)。
また、アメリカのGDP成長の一部をオバマ大統領が輸出倍増により実現するのであれば、なおさら雇用問題が大きくクローズアップされることになります(輸出、ということであれば海外の雇用を国内に移転するとの見方。それが過去ブロック経済や近隣窮乏策など様々な問題を引き起こしてきましたが、、、)。この策のイワンとしていることは、自国内の需要喚起ではなく、海外需要をあてにしている、ということ。

そこから考えると、過去FRBは雇用統計の明確な反発をもって引き締めに転じています。
ところが上記のように生産性向上してGDPが成長し始めているのに失業率が低下せずFRBがジレンマを感じる事が出てくる(そして利上げはせずに文言だけでインフレをけん制する>資産インフレを引き起こす)のではないか?とも思います。いくつかのブログでも、近年過去の不況からの脱却時において失業率が明確に反転し始めて不況前の水準に戻るまでの期間が延びている、という話題は各所で取り上げられていた記憶がありますが、米国の産業構造の変化に対応しているのでは?ともおもいます。
もし未熟労働者(業界固有知識などを持たないという意味の労働者)の雇用や単純労働者が雇用回復の中心としてるのであれば、その雇用の多くは現在海外へ工場移転により海外で雇用が行われます*。未熟労働者が必要なのはまったくの新規産業か海外移転できないサービス業だと考えられます。そしてサービス業の雇用の多くは景気に遅行していくのでは?とも考えられます。さらにGDP成長の一部を輸出(海外需要)に頼るのであれば国内需要の低い伸び>国内サービス産業の活況の遅延、、となりなおさらでしょう。
もちろん生産性向上は既存労働者の技術スキルアップや技術革新だけで達成できるとも限らないし、新規雇用が生産性を向上させる面もあるかもしれません(このあたり上記リンク先では不透明、という表現がされています)。
*ただ、景気回復が必ずしも海外の生産(つまりアメリカ国内にある研究や高付加価値部門ではなく)から雇用が回復するとも限らないですが、、。キャタピラー(だったかな?)は海外にあった生産拠点をアメリカ国内に戻す、という話も出ています。オバマ政権としてはわざわざ”輸出”で稼ぐ、といってますから、生産拠点の国内還流を起こすような諸制度を手当てするつもりかもしれません。

そう考えると、過去将来のアメリカの利上げについて書いたエントリーでFRBは「インフレに十分警戒するけど、しがらみで出遅れてインフレ」という腐った見方をしている、ということを書きましたが、なんとなくあたっているかなあ、ともおもいます。

あ、もちろんこれは単なる私の妄想です。上記のような「経済構造」みたいな漠然とした言葉で「雇用」というリアルな数字を説明できるとも思っていません(明確に調べるためには雇用統計で新規の雇用先:現在は人材派遣で、その派遣先がどうなっているか調べるとわかるかもしれませんが、、、。まあ現在の雇用統計はアメリカ国勢調査の調査員による政府雇用で歪んでいる、という指摘も)。ただ、もう少し生臭い話からするとFRBの利上げ時期というマネーリアルな問題についての見方の一つの頭の体操としては面白いかなあ、とも思います。

【追記】攻め!「YUI Gloria」
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by ttori | 2010-03-22 10:15 | プライベート
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小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
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