インフレ

二つ前のエントリーでインフレについて書きましたが
暇な時間に某短資会社の方のレポートを読みながら「今の状況でインフレになるってのはどういうことだろう」とぼんやり考えてまして、その駄文。
(あ、以下はあくまで経済学を系統だってまったく勉強してない私の妄想です。)

まずインフレとはなんぞや?と考えると、物に対して貨幣価値の減価だと考えています。
となると物の需要と供給、貨幣の需要と供給で決まると考えられます。
もし物の需要が減り、物の価値が下がる一方、貨幣価値がそのままだと物価の相対的な下落=デフレだと個人的に理解しています。そして、デフレに陥らないためにマネーサプライ(通貨の供給)を増やす=貨幣価値の相対減価で、物価下落、貨幣価値下落、あわせてちゃんちゃん、というのがマネタリストの基礎だと思っています(あ、あくまで個人的な見解、妄想です)。

では現在のドルの状況はどうでしょうか。
ドル圏だと考えるとおおきくなってしまいますが、物・サービスの供給量を測る指標として考えられるのがフローとしてはGDP成長率があり、そのフローに対してマネーの供給量を測る指数としてマーシャルのkという指数があります。

ではインフレ”量”を測る量は何があるのか?わかりやすいのが金利となります。もし将来貨幣価値が減価してしまうなら、現在価値に割り引くため金利が高くなります。

では現在物の供給状況はどうなのか?
米GDPは昨年度で約1400兆円。GDP成長率は1.5%程度を予想されています。つまり年21兆円程度の経済の拡大があり、その分だけマネーサプライ(通貨の増加)が増えてもおかしくない、と考えられます。さらに、もともとの資産の価値の増大とかもありそうです。

ではそれに対するマネーサプライってどう測ればいいでしょうか?一つはフロー増加分(GDP成長率)とストック(これまでつみあがってきた資産)に対してファイナンスされているお金の変化を見てやればいいと考えます。もう一つはFEDが供給しているマネー量と、信用創造(FEDのマネーを何倍に拡大させてマネーがあるか)がどうなっているかです。

ストック(民間マネー:債務と資産)の変化については通産省の通商白書2008概要版におもしろいグラフがあり(4P)、アメリカの民間債務残高と家計返済原資の何倍かという図があります。
その図を見ると、現在アメリカの家計の負債は約1500兆円で、2000年から年間11%の伸びとなり、現在ではその積み上がりは家計返済原資の84倍にものぼっています。つまり、その分信用創造が拡大していたことになります。が、この数字をよく見ると、家計返済原資は収入 - 支出で計算されるため、2005年から債務返済よりも支出を優先したためにこのような数字になっていると考えられます。で、もし2000年までの7%の債務の増え方が普通でだとすると99年で700兆円、7%成長で2008年まで来ると約1300兆円。200兆円分余計に積み上がったものだと考えられ、この分だけ債務の減(信用収縮)が起こりうる、と考えても罰はあたらなそうです。

さらに日銀の”資金循環の日米比較2008年4Q”という資料をみると、アメリカの金融機関の資産は5980兆円。うち預金取扱機関の資産1580兆円、負債1480兆円となっています。もし1割デレバレッジが進むと約160兆円。さらにその他金融仲介機関の資産が3020兆円、負債が3050兆円あります。資産の中身は株とか債券とか。現在株や不動産など資産が減価していますから、その分のマネー供給はすくなりそうです。

つまりデレバレッジ(信用収縮)がどんどん進む現状では、いくらFEDがお金を供給しても、信用の収縮(タネ銭とそれを元手にレバレッジをかけた総量)でマネー全体の供給が減っていきます。ここまで見てくると、物価の下落に対して、マネーの供給過剰(信用:レバの増大)は起こりそうもありません。つまりインフレが起こる下地はあまり無いように見えます。
ではFRBは何を恐れているんでしょうか?

マネーの供給側のFEDのバランスシートを見ると約200兆円の資産が乗っています。民間のデレバレッジに抗してFEDがバランスシートを拡大(信用創造)した結果です。一方で中央銀行の債務=紙幣発行がありますが、これは約87兆円程度しかありません。つまり、預金準備(=銀行がレバレッジかけて貸し出せる金)が110兆円以上超過して積みあがっているということ。FEDが恐れているのはこのお金がいっせいに貸し出し(マネーの急増)に向かうことでしょう。でも、上記に書きましたが、そのマネーの供給先(マネーの需要先)はバランスシートの健全化のために簡単には戻りそうにありません。

さらに、将来にわたって現状の信用収縮が続くかどうかです。さきほど見た民間の信用収縮はもし同様に7%成長を続けていくのならば200兆円くらいは2年程度でその差分は埋め合わせられそうですが、本当にそれで済むのかどうか。

もう一つ考えると今議論している中で、インフレを測る数字として、金利があります。ここの金利とは、”国が借り入れるときの付利”です。つまり、もし国が大量に資金が必要となり、その資金の出してがいなければ、民間の資金需要とか、物価の下落とは関係なしに金利が上昇します。では今米国債の買い手はだれでしょうか?

実は米国債を買える主体ってそんなに多くはありません。なぜなら、国債がもっとも信用力がある債権のため、民間の資金は国債よりもいいレートで資金を基本的には調達できないからです(負債の年限とか、イールドカーブとかこの際端折ります)。つまり、もし米30年国債を買うために民間の人が30年の資金調達したらかならず損することになります。では国債を買える主体はどこなのか?一つは資金調達をする必要のない人、さらに銀行のように常に低利の資金が根雪のようにたまっている機関。為替リスクを考え無ければ各国の中央銀行等々。
米国債金利が上昇する=国債を買う人が少なくなる、、、この事態は現在のドル安で海外からのファイナンスが滞ればでてきそうな話だと思います。

つまりまとめると
①債券の発行の増加によって、ドルそのものの価値が毀損してインフレになる可能性
②将来今のデレバレッジが終わって、FEDが大量供給しているマネーが将来一斉に信用創造に向い、マネーの大量供給=マネーの減価を引き起こす可能性
がある、と考えられます。

しかし我ながらごちゃごちゃしてるな。
もうちょっと頭のなか整理する必要がありそうです。
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by ttori | 2009-06-15 22:06 | News
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小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
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