シティ帝国解体。

金曜日、突然のお声ががりで友人との飲み。いつも声をかけてもらっている弁護士の方、PEファンドの方2名、新聞社の方2名。「何か明るい話題はないの?」という声。笑い話もほとんど「暗い」話題ネタ、、、。

米シティグループ、日興2社売却も、三菱UFJが買収意向-読売(2)
17日付の読売新聞朝刊は、米金融大手シティグループが16日、銀行業務を手がける中核部門と、証券業務など非中核部門の2部門に分割すると発表したと報じた。非中核事業には日本で個人向け証券業務を行う日興コーディアル証券、資産運用会社の日興アセットマネジメントの2社が含まれており、売却される可能性が高いという。
  報道では、同2社に対して、三菱UFJフィナンシャル・グループが買収の検討に入っており、週明けにも日興首脳に買収の意向を伝えるという。さらに、みずほフィナンシャルグループや三井住友フィナンシャルグループも買収に関心を示しているという。
三菱UFJフィナンシャル・グループ広報室の加藤智宏氏は、買収報道について「報道されたような事実はない」とコメントした。
(1月17日(ブルームバーグ))

ついにシティ帝国解体。しかし昨年したり顔で「投資銀行は終わった。これからはグローバルにコマーシャル銀行(商業銀行)に移行して行く」とおっしゃっていた方のコメントが欲しい。

【追記】今回の問題は”業態”の問題ではなくて、どこまでもリスク管理の問題だと(個人的には)思いますが(ちなみにUBSなど商業銀行は投資銀行部門向けの社内貸出金利が一律で低いことが今回の惨事を招いたとの指摘があります。商業銀行の投資銀行部門はマーケットで資金調達しなければならない独立投資銀行に比べて有利な社内レートで資金調達できます。)。今月のbloombergの雑誌にLehmanの話がでてましたが(英語版は先月)、金融機関の要諦は結局、リスク管理でマーケットリスク・与信リスク・リクイディティリスクなど様々なリスクを管理、自己資本のバッファーのなかでレバレッジ(商業銀行であれば預金)を掛け、儲けていこう、と。今回は与信が拡大して、与信リスクが拡大、大手金融機関(Lehman、AIG等々)の破綻でのリクイディティリスクとあわせ技になってエマージェンシープランの中でも特に極端な状況になったと考えています。確かに商業銀行は数々のリスクの中でリクイディティリスクは投資銀行・保険会社に比べて小さい(預金と連銀貸し出し)でしょうけど。あと、「報酬の問題」も確かにあると思いますが、自分の会社をつぶそうとしてポジションを取った人はいないでしょう。ディーラーですら、自らが抱えているリスクを十分把握していない状況下で、極端な状況に振れる可能性まで考慮して会社の方向を決める難しさは想像を絶します。例えばシティだと30万人の従業員がいます。ボードには現場の何が見えていたのでしょうか。(事件は会議室でおこってるんじゃない、現場で起こってるんだ!)

今苦境に陥っているのはほとんどが商業銀行(シティ、バンカメ、UBS:コモディティ部門をバークレイズに売却)。まあ、bloombergにでてましたけど、バンカメの苦境は結局「悪いときに高い買い物をした」ということだと思います(1億ドルしか価値のないカントリーワイドを25億ドルで買ったとか、その後巨大なロスが次々に出てきたメリルとか)。
他方、銀行持ち株会社に移行したモルスタは、そのバランスシートを強烈に縮小+三菱等への第三者割り当てでレバレッジ率が30倍から普通の商業銀行並みの10倍台まで急速に縮小しているそうで。一方で一緒に銀行持ち株会社移行したゴールドマンはそのレバレッジに変化なく、むしろレバレッジが高くなっているそう。モルスタはシティの証券アドバイザー部門(スミス・バーニー)買収で「でかいメリル」型 、ゴールドマンはヘッジファンド型へとその戦略が二極化してそうです。
(そういやモルスタの友人は「MUFJがグローバルで最重要顧客にジャンプアップ」「ちなみにうちの大株主はMUFJだと思っている方多いけど、同じくらいの割合でアメリカ政府と中国政府(CIC)がいるんだよね。これで日中米そろい踏み。これだと多分いくらなんでも潰れると外交問題になりそう」といってましたけど(笑)。)

今回シティは会社を二つに分け、中核部門(商業銀行・投資銀行など)と非中核部門(証券リテール・消費者金融など)に分けて、非核部門を売却予定。
日本では日興コーディアルが焦点。メガバンク三行が興味を示しているそうですが、どこも資本がきついので買収となると、その後のPOとセットでしょうな、、、。今バンカー達は買収提案と資本政策提案(という名の株式売り出し提案)の案件練っているんでしょうか。そして、日本のメガバンクは今回シティすら維持できなかった、「消費者金融や証券リテールまで抱える、世界で類を見ない金融の総合デパート」になります。
しかし未だ日本部門の売却がまったく見えないAIGといい、金融業界は「売り手多くて買い手が少ない」大変な状況になってますね、、、。まさに「金がなくなって困って他にお金を借りに行くと、たいてい相手もお金に困ってる」(天才達の誤算:LTCMのときのお話)状態。。
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by ttori | 2009-01-18 09:36 | News
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小さな窓から見上げると曇り空でも、外に出ると意外と晴れてるもんだ。
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